#六地蔵 八潮市古新田・福蔵院

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 見る環境によっては画像が横倒しになるかもしれないけど、もう気にしないでください。調えるのに神経を使うくらいならこのまま貼って整理してしまったほうが世のため人のためわたしのためなので!お地蔵さまごめんなさい。たぶん新しめのブラウザで見たら倒れないと思います。多分ですけど。

 また、文中の□は欠けたり磨滅したりで読めない部分。■は文字は見えてるものの読みにくい部分です(大ざっぱな分類ですが)。

IMG_1772s ▲八潮市古新田・福蔵院の六地蔵。左奥の大きな像も地蔵尊で塩でこすられたのか溶けたように磨滅している。六地蔵は磨滅した像の隣りから、右へA〜F。

A:IMG_1774sA 持物:不明(数珠?)
 両手のしぐさから考えると数珠かもしれない。

B:IMG_1775sB 持物:左に宝珠らしきもの、右手は独特の手つき
 普通は左手に宝珠を持つと、右手は錫杖を持ってる事が多いです。また右手のしぐさが何かをささえているように見えるのも謎です。

C:IMG_1776bsC 持物:錫杖と宝珠
光背に「享保十五戌天十二月十□日」とある。

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▲Cの像の造立年部分。元号の部分が読みにくいですが、江戸時代の元号で15年以上あって、戊(つちのえ)か戌(いぬ)の文字が見える…と考えると、寛永・享保・文化のどれかで、文字の形から考えて、元号の二文字目が保に見えるので享保十五年戌天と判断しました。天は年の意味です。

D:IMG_1777
D 持物:幢幡
 この写真だと持物がみづらいですが、体の向かって右面に幢幡が刻まれてます(Eの写真に写ってます)。

E:IMG_1778E 持物:合掌
 向かって左にDの像の一部が写ってます。Dが持ってるのは幢幡(はた)。

F:IMG_1779F 持物:来迎印(この像は阿弥陀如来)
 光背の向かって左に「延宝六戊午四月■■■」とあります。右には「為■清来世」のような文字が見えます。

 Fの像は六地蔵にまぜられてますが、螺髪(らほつ)があって、肉髻(にっけい、頭頂の盛り上がったところ)があって、髪飾りを付けてる事や、右手を胸のあたりに、左手は腰のあたりで手のひらをみせて、指で輪を作ってる(来迎印)事などを考えると、阿弥陀如来でしょう。たぶん六地蔵の一体が破損していたので、たまたま同じくらいの大きさだった阿弥陀様を混ぜたんだと思います(造立年も違いますし)。

F:IMG_1779b
▲Fの像、造立年の部分を拡大。これも読みにくいんですが、延宝はまず間違いないと思うんですよ(宝の文字はハッキリしているし、二文字目が宝の元号は江戸時代だと延宝だけ)。それから、「四月」の上の文字が「午」に見えること、午の上の文字がちょっと右にずれてるので十干のはず。だとすれば形から考えて「戊」しかない。延宝で戊午なら六年だけ。

F:IMG_1779c
▲Fの像の、四月の下部分ですが、ここはハッキリしないです。四月■五日とか、四月■三日とかに見えます。■は十または廿(二十)ってところでしょうか。縦棒が左へ斜めに向かってる気がするので廿の下がつながってない書体かもしれないです。日の下に白のような文字がクッキリ刻まれてるのはなんでしょうね?

 A〜Eの像は、光背の向かって右部分に「観無■心」のような文字があります。■は真のような、負のような文字で、Cの像だけ心の下に信女□□位と戒名とおもわれる文字列が見えます。文字のところだけ切り出すと長細ーくなるので一番下に貼っときますね。

所在地:八潮市古新田・福蔵院
造立年:享保十五戌天十二月十□日(1730年)
その他:一体だけ阿弥陀如来で、延宝六年(1678年)

 八潮市といっても中川の東側というか南側にある古新田です。三郷市戸ヶ崎に近いところです。

C:IMG_1776c
▲これはCの像に書いてある文字です。「信女」の上はほかの像とたぶん共通だと思います。

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珍獣ららむ〜 の紹介

特技はおりがみとお蚕の飼育と世の中の役にたたないこと全般です。養蚕が普通の仕事だったらニートでヒキコモリの体質から脱出できそうな悪寒がします。DQ10はほぼ引退しました…だってストーリーが完全にソロゲーなんだもの。/ちなみにわたしが珍獣を名乗っているのは1999年からで、イモトよりも古いです。ワンピースは知らん。イモトですねって聞かれるとあっちがマネだと答えたくなる。 twitter などでは chinjuh です。

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