桃太郎の故郷は愛知県 #犬山市 なのか?! #伝説 #神社仏閣

DSCF1929s 桃太郎といえば岡山の伝説が有名ですが、愛知県犬山市にも桃太郎伝説があるそうです。訪問は4月3日。

DSCF1894s ▲桃太郎神社

 桃太郎神社は木曽川のほとり、犬山城よりちょっと上流にあります。犬山遊園駅から徒歩で45分とかなり離れていますが、歩いている人がけっこういました。神社の前は木曽川で、川のほとりはバーベキューなどができる公園になっています。

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DSCF1902s DSCF1903s  いたるところに置かれているコンクリ像がB級感を醸し出していますが、ちゃんとした神社です…よね?

DSCF1904s  階段を上がりきって左をむくと本殿・拝殿があるのですが、その前に桃の鳥居があります。

DSCF1907s  これをくぐると「悪は去る(猿)、病は居ぬ(犬)、災いは来じ(雉)」ということだそうです。

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DSCF1910s ▲桃太郎神社と書いてある

DSCF1916s DSCF1914s  著名な先生方がおとずれたことを記録する額。巖谷小波(童話作家)、鳥居龍造(考古・民族学・民俗学者)、フレデリック・スタール(人類学者)。

DSCF1915s  鬼は実在する? 詳しくは宝物殿を御覧下さいと書いてあります。この写真にある鬼の首は「先年(いつの?)実物が名古屋と犬山で公開された」と書いてあります。この写真は子供の頃にミステリー系の雑誌やワイドショーの恐怖特集なんかで見たことがあります。

DSCF1923s  ここが宝物殿です。見学は有料で大人200円。

DSCF1924s  撮影していいかわからないので控えめな写真で。中はこんな感じでした。あまり広くはありません。ほとんどが写真展示で、鬼の首も写真でした。え、写真…と思ったら、たまたま居合わせた知らない人が、昔火事があってほとんど焼けてしまったと言ってました。Wikipediaを見ると、放火だったと書いてあります。なんということでしょう、もう鬼の頭は見られないなんて。いくつか写真でないものもあります。鬼の金棒。想像より細かった。犬が噛みちぎったとされる鬼の珍宝(笑)

DSCF1920s  桜はまだ咲いていませんでしたが花桃が花盛りです。花桃の下で鬼を倒す桃太郎像。

DSCF1908s DSCF1909s ▲桃太郎の伝説を説明する額。

 イザナギ神が死んだ妻を探しに冥界に行った時、黄泉醜女(よもつしこめ)に追われて逃げ回ります。沿道にあった桃の木から実をとって投げことでやっと醜女たちを追い払いました。そこでイザナギ神は桃に「大神実命」という名を与えて困った人を助けてほしいと言いました。#ここまでは古事記や日本書紀にある話。大神実命の読みは「おおかむつみのみこと」で古事記では意富加牟豆美命と表記されている。

 昔話で知られる桃太郎は、大神実命の生まれ変わりでした。よく知られる話のように犬・猿・雉を家来にして鬼ケ島の鬼を退治すると、宝を持って故郷に帰ってきます。そこで父母(おじいさん・おばあさん)を大事にして暮らしますが、二人が天寿を全うして亡くなると、自分の役目は終わったと言って近くの山に姿を消しました。

 それからというもの、不思議なことにその山の形が桃に見えるようになったため、人々はその麓に小さな社をつくり桃太郎を祀りました。昭和5年(1930年)に今の場所に遷座され、桃太郎神社となった、ということです。

 この話を裏付けるように、このあたりには桃太郎関係の地名が沢山あるということです。以下は宝物殿にあった地名の一覧です。

古屋敷 おじいさんとおばあさんの家があったとされる場所。
鬼ケ島 旧・土田村(どたむら)あたりの可児川の中洲。
乳母の懐 土田村から逃げてきた女たちが乳飲み子をかかえて潜伏した洞穴。
犬山・猿洞・雉ヶ棚 犬・猿・雉が住んでいたとされる。
敵隠れ 人を襲う鬼が隠れていた木曽川の岩場。
取組 鬼が岩陰から出てきて桃太郎と取っ組み合いになった場所。
助の山 桃太郎と鬼の取組を村人がこの山から見て助太刀に向かったとされる。
猿啄城址 猿が噛みついて戦った故事を城主が城の名前にしたとされる。
勝山 桃太郎一行が勝ちどきを上げたとされる場所。
今渡 桃太郎が今川を渡ったぞと鬼の見張りが告げた場所。
酒倉・坂祝 凱旋した桃太郎を酒盛りで迎えた場所とされる。
宝積寺 鬼ケ島から持ち帰った宝を積んだ場所。のちに寺が出来たので宝積寺という地名に。
春里 鬼ケ島の近くにあり、鬼がいなくなって春のように平和になったことから。
桃山 桃太郎が姿を消したとされる桃の形をした山。

 今も残っている地名が多く、宝物殿には簡単な地図もあったので、それを参考にgoogle地図にしてみました。灰色のポイントは場所がわからなかったので仮置きしたものです。

DSCF1942s ▲右側の三角の山が桃山であるらしい。桃山の麓には栗栖神社があり、そこが遊歩道の「桃山口」になっているので場所はあってると思う。

 これらが本当に桃太郎関連なのかっていうと、あとからこじつけたんじゃないのかなって気もします。伝説や昔話はそういうものですから、コジツケであってもなんの問題もないのですが、いつごろ成立したことなのかはちょっと気になります。桃太郎神社が昭和5年に出来たとあるので、案外あたらしい村おこしネタなのかな、などとも思ったりします。

 桃太郎神社は5月5日にお祭りがあるそうなんですが、そこで子供たちが『桃太郎音頭』というものを踊るそうなんです。その歌は野口雨情の作詞だそうで、「日本ライン(木曽川)に伝わる桃太郎の伝説を詠みこみ」「国的に愛唱され『唄え若人』という映画にもなった」という説明が神社にありました。

 どういう歌なのか調べてみたら、何種類もレコードが出ていたようなので、確かに全国的に愛唱されてたかもしれないです。国会図書館にあるやつは1943年のだそうなので、戦中の歌っぽいですね(雨情は1945年に亡くなってる)。映画の『唄え若人』は1963年の『歌え若人たち』のことでしょうか。だいぶ時代が下ってますが、どんな使われ方をしたんでしょう。

 そんなこんなで愛知県犬山市の桃太郎神社でした。なかなか面白かったです!

◎桃太郎公園 桃太郎神社(桃太郎発展会)
http://www.yha.gr.jp/momotaro/index.html
 今みつけたのでまだ読んでないんですが(汗)

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珍獣ららむ〜 の紹介

特技はおりがみとお蚕の飼育と世の中の役にたたないこと全般です。養蚕が普通の仕事だったらニートでヒキコモリの体質から脱出できそうな悪寒がします。DQ10はほぼ引退しました…だってストーリーが完全にソロゲーなんだもの。/ちなみにわたしが珍獣を名乗っているのは1999年からで、イモトよりも古いです。ワンピースは知らん。イモトですねって聞かれるとあっちがマネだと答えたくなる。 twitter などでは chinjuh です。

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