#虫 #蚕 二日目のお蚕/餌の話/桑の実の話

IMG_5155s お蚕さん、二日目。

IMG_5154s  掃き立て(最初の餌やり)から二日目。

 シャーレに入ってるのは、今朝になって出てきたお蚕で、そんなに数はいません。一日くらいの差なら、脱皮後の餌やりで成長が揃うかもしれないけど、今回は混ぜずに分けてそだててみようかな。

IMG_5155s  古い餌の上に新しい餌をのせてやると、勝手にのぼってきて、新しい餌を食べ始めます。古い葉から新しい葉への移動は、この小さい虫にとっては大移動だと思うのですが、みんな力強く這い上がってきます。


蚕の餌

 蚕(かいこ)と呼ばれ、糸をとるために育てられている虫は何種類かいるんですが、ふつうに「蚕」と言ったら学名で Bombyx mori というカイコガ科の虫のことで、今わたしが飼ってるのもこれです。こっちの蚕のことは「家蚕(かさん)」と言うこともあります。

 家蚕は桑の葉しか食べないのが普通です。まあ、例外もなくはないですが珍しい例ですから、桑しか食べないと覚えておけば間違いありません。

 桑は育てるのが簡単なので、庭があるなら一株くらい植えておくといいです。あっという間に大木化するので、使わない年でも忘れずに切らないと大変なことになります。うちでは秋に根元近くから切るんですが、それでも翌年には脇目が伸びて巨大化しますから、手心を加えないほうがいいです。ほんとに。植木鉢ではそこまで育たないかもしれません(鉢植えにしたことがないのでよくわからない)。

 桑は、英語でマルベリーとか言って、桑の実を食べる人がいるので、樹木を扱ってる園芸店で普通に売られてます。桑にも品種が沢山ありますが、とりあえずどれでもお蚕は食べます。

 ところで、お蚕には家蚕のほかに、野蚕というのがいます。

 ヤママユやサクサンなど、ヤママユガ科のまったく別の虫の繭からも絹糸がとれるのですが、こちらは「野蚕(やさん)」と呼ばれていて、餌は桑ではないし、飼い方もぜんぜん違います。東南アジアや中国では、野蚕の飼育も盛んです。野蚕もおもしろいんですが、糸を取るほど育てるには餌になる木(クヌギ、コナラ、サクラ、クリなど)を大規模に育てる必要があるので、家蚕ほど簡単じゃないです。ヤママユは大きな緑色の美しい繭を作りますよ。


桑の実

IMG_5158s ▲桑の実。うちの桑の木にたくさんなってます。よく熟れた桑の実は甘くて美味しいです。写真には赤いのや白いのが混ざってますが、それはまだ未熟な実です。

 この実のことを群馬では「どどめ」と呼んで、この実の色を「どどめ色」と呼んでました。

 なぜか子供の頃「どどめ色」という言葉を使うのが流行って、イソジン液みたいな赤黒いものを「どどめいろーwww」と言うだけで妙に楽しかったです。そんな遊びをしていたら、大人に「お前らどどめがなんなのかわかってるのか」と言われたので、わたしは真顔で「桑の実ですが何か」と答えたんですが、どうも養蚕をしない地域の人は女性器の色を「どどめ色」と言うらしくて、語感が面白いだけじゃなく、エロく聞こえてる人もいたのかって、わりと大人になってから気づきました。

 ウィキペディアに、女性器をどどめと言うのは、女性器の色が年を経て赤黒くなるからだ、と書いてあったけど「そうか?経血の色が熟した桑の実そっくりだからじゃないの」と思ったわたしは、人として間違った世界に足を踏み入れてるかもしれません、けらけら。

カテゴリー: , 養蚕 タグ: パーマリンク
avatar

珍獣ららむ〜 の紹介

特技はおりがみとお蚕の飼育と世の中の役にたたないこと全般です。養蚕が普通の仕事だったらニートでヒキコモリの体質から脱出できそうな悪寒がします。DQ10はほぼ引退しました…だってストーリーが完全にソロゲーなんだもの。/ちなみにわたしが珍獣を名乗っているのは1999年からで、イモトよりも古いです。ワンピースは知らん。イモトですねって聞かれるとあっちがマネだと答えたくなる。 twitter などでは chinjuh です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>