記事一覧

鼻毛石ってなんなのよ?

注:本文中に鼻毛石として紹介されている岩は「硯石」だそうです。正しい鼻毛石の写真はこちらの記事に掲載しました。2011年11月1日追記
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1221



イラスト 18.png

 イラストは実際のものとは全然違いますが、赤城山大沼の近くに「鼻毛石こっち」みたいな道標があります(ちゃんと見たという友達にあとでよく聞いておきます)。# こんなだそうです

 鼻毛石って、はなげいし?

 なんじゃそりゃってことで地図を見ると、県道16号をずっと下ったところに「鼻毛石」という町がありました。

 なーんだ、町名かー。
 でも、なんで鼻毛石?由来になったものが必ずあるはずです。

 というわけで見に行っちゃいました。

 携帯で検索したら、どっかの神社にそういう石があるらしいんです。ところが神社が地図に載ってない。

 コンビニの人にたずねたら「この道をずっと行って、建設会社の看板があるところを北へ曲がったとこですよ」ってほとんど即答でしたね。よっぽどみんなに聞かれるんでしょう。

 この日は榛名から赤城へ抜けて、ついでに鼻毛石に立ち寄ったのですっかり暗くなってしまいました。鼻毛石八幡神社は小さいけれど風格のある神社です。木々の間を細い参道が抜けており、その奥に拝殿、そして傍らには鼻毛石があります。

ファイル 858-1.jpg
▲参道の鳥居:うえー、真っ暗で心霊写真みたいだー。


ファイル 858-2.jpg
▲これが鼻毛石だ!!
#注意:コメント欄を読んでください。鼻毛石はこれじゃないそうです。本物の鼻毛石を見に行った記録はこっちです。>http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1221

 けっこう大きな岩です。高さは地上から1mくらいでしょうか。まわりが……大人が二人では手がまわらないくらい大きいと思います。石というより岩ですね。その岩に穴があいてます。握り拳より小さい感じの穴だったと思います。

 どうもその穴が鼻の穴に見えて、しかもその穴から草が生えていたのが鼻毛に見えたので、鼻毛石ってことらしいです。

 おお、なんともいえない脱力感!

 一説によれば、この大きな石は赤城山の噴火でこの場所に落ちてきたと言われているのですが、赤城山は過去二万年くらい噴火していないそうですから、あくまで伝説でしょう。*1

 岩山でもなんでもない場所に巨大な石が転がっていることを、神秘的な現象としてとらえ、ご神体とされたり、不思議な言い伝えができたりするケースは各地にあります。鼻毛石もそういった巨石信仰の一例なのでしょう。

 でも、よりによって鼻毛石だなんて、素敵なネーミングセンスの持ち主がいたものですねー。

 『角川日本地名大辞典』によれば、鼻毛石の地名は天正年間中期(江戸時代のちょい前)の文献に「はなけいし」の文字があるそうです。最低でも四百年前には鼻毛石と呼ばれていたわけです。由緒正しいハナゲですぞ!


より大きな地図で 鼻毛石八幡神社・群馬県前橋市(旧勢多郡宮城村) を表示

*1:鎌倉時代に赤城山の噴火らしき記録があるそうですが、地質を調べるとその形跡がないので火事の記録だと考えられます。

タグ:群馬 珍地名

コメント一覧

Sari (05/27 03:19) 編集・削除

お友達の見た道標の写真が見たくて検索したけど見つからず、
こんなのがありました。コメントに鼻毛石とあったので引っ掛かったのだと思いますが、面白い地名があるもんですね。
http://portal.nifty.com/cs/mitaiwa/detail/090111090224/1.htm

鼻毛石はやはり火山岩だそうで、飛んできたんですね。
当時は人類がいたら怖かったでしょう。
「地質データ 新生代第四紀更新世 火山岩類(非アルカリ珪長質・苦鉄質火砕流)」
※ 「産業総合研究所地質調査総合センター」
だそうです。

珍獣ららむ~ (05/27 11:00) 編集・削除

なるほど、火山岩であることは間違いないんですねー。
道標はそのうち本物を写してきますよ。
ともだちが言うには、赤城山のてっぺんで見た「鼻毛石」の文字は衝撃的だったそうです(笑)

しゃこ (05/31 23:34) 編集・削除

その石は、硯石ですぞ

珍獣ららむ〜 (06/01 03:24) 編集・削除

しゃこさん、硯石というのは石の質のことをおっしゃっていおられるのですか?
それとも鼻毛石は別の石という意味ですか?

しゃこ (06/01 19:20) 編集・削除

別の石みたいですよ

http://homepage2.nifty.com/hatazoku/hanage.htm

珍獣ららむ〜 (06/01 22:56) 編集・削除

がーん、別の石だったんですね。
真っ暗だったのでまわりが見えず、写真のやつが鼻毛石だとばかり…
こりゃもう一回明るい時に行かないといけませんね。

東京23区内唯一の酒造会社

 赤羽駅の近く(岩渕町というところ)に、23区内で唯一日本酒を造っている小山酒造さんがあって、いつか見に行こうと思ってたんですが……

あっ、
http://www.koyamashuzo.co.jp/kura/top.html

 完全予約って書いてあるっ。
 しかも、5人以上のグループじゃないとダメだって!
 おまけに平日のみ(笑)

 無理だわ。小学生の社会見学用かあ。


# 工場見学以外に売店があるらしいです。水曜定休。AM9:00よりPM7:00まで。

ローソン第3新東京市店中止騒動

 だいぶ旬が過ぎちゃったけど、ローソン第三新東京市店中止騒動です。

 第3新東京市っていうのは、エヴァンゲリオンに出てくる地名で、セカンドインパクトっていうやつで壊滅した東京の代わりに、新しく作られた町のことです*1

 それが、芦ノ湖のまわりという設定になってるそうで、ローソンの箱根仙石原店が、ゴールデンウィーク期間中だけ「第3新東京市店」になるイベントが……行われる予定だったけど、やっぱり中止されました、という張り紙。

ファイル 855-1.jpg

 箱根のどっかでやる予定→でもやめた、という話は聞いてたんですが、まさかここだとはまったく思いませんでした。なんのことはない普通のローソンです。高速に乗る前に飲み物を買おうとしたら、10台ほど止められるはずの駐車場がなぜか満車になっていて、店員さんが交通整理までしてるんです。

 一体何のさわぎかと思ったら、エヴァンゲリオンイベントで有名になった店がここだったというわけ。

ファイル 855-2.jpg

 あちこちに中止の張り紙があり、店員さんも困った顔で「中止です」って言いながら交通整理してます。たぶん、中止を知ってて見に来ちゃう人がけっこういたんじゃないでしょうか。そういえば、前日も近くを通ったんですが、箱根公園あたりから仙石原への道が車でびっしり埋まって動かなくなってました。

ファイル 855-3.jpg
 特別なイベントは中止ですが、店内は、ありとあらゆる商品がエヴァ柄になってました。缶コーヒー、パン、カップ麺……ほんとにいろんなものがエヴァ一色です。そういうものが、棚にあふれかえるほど陳列されています。

 普通の商品がエヴァ柄になってるのを写してくればよかったんですけど、まったく予想しなかった出来事に呆然として、携帯でこんなつまらない写真ばかり写してしまいました。

ファイル 855-4.jpg

 前日みたいな渋滞に巻き込まれたら帰れなくなるので、お茶を買って早々に逃げ出しました。

 今気づいたんですが、仙石原店のエヴァ柄コンビニ袋とか、なんらかのリーフレットみたいものがヤフオクに出てるんですよね。その手があったか……何か仕入れてくればよかったかなあ。


より大きな地図で ローソン第三新東京市店 を表示

*1:正確に言うと、新しく作られた町を、さらに移転させるために作られた町らしいですが、そこまで正確じゃないとダメな感じの人にこの説明はいらんと思うので。

保育社の蛾類幼虫図鑑が復刊交渉に入ったらしいです

http://blog.fukkan.com/fukkanrepo/2010/05/post-31f1.html
 復刊ドットコムで長らく投稿中だった「蛾類幼虫図鑑」「蝶類幼虫図鑑」が復刊交渉に入ったらしいです。

 ひとまずは「復刊しませんか?」と問い合わせるだけなんでしょうが、それでも期待せずにはいられません!

 出たら両方とも買いますよー。今はネット情報できれいな写真はたくさん見られるけれど、図鑑の情報量はやっぱりすごいですし、ずーっと手元に置きたかった本です。

◎珍獣様の博物誌:保育社の図鑑について
http://www.chinjuh.mydns.jp/hakubutu/zukan.htm
 蛾類幼虫図鑑がどんな本か、図書館で写してきた写真で紹介しています。みんなで復刊活動をもりあげましょう!

蛾類幼虫図鑑

世にも不思議の木


より大きな地図で 世にも不思議の木 を表示

 赤いポイントは箕郷町の芝桜公園で、青いポイントで示したのが「世にも不思議の木」です。知る人ぞ知る群馬の珍スポット。県道28号線を榛名湖の方へ上っていく途中にあります。

ファイル 851-1.jpg
 県道28号沿いには芝桜公園というのがあって、春になると山の斜面に芝桜が見事に咲きそろいます。その公園の近くまで来ると、道沿いにこんな看板があります。

 看板はあっちこっちにあって「世にも不思議の木」「芝桜観音」「宝くじ」などの文字が躍っています。


ファイル 851-2.jpg
  案内に従って、細い農道をぐねぐね。ほんとにこんなとこ入ってきていいのかなーと不安になりながら、たどり着いたのはこんなところ。

 まわりは農地があったり、沢が見えたり、野生のキジに出会ったりするいい感じの高原ですが、この場所だけ異様な空気を醸し出しています。

ファイル 851-3.jpg
 鳥居をくぐると農具置き場かなにかになってる小屋があります。壁に貼ってあるのは宝くじ!

ファイル 851-4.jpg
 まわりには石仏がたくさん。どっから集めてきたんだんだって感じの、お地蔵さん、如意輪観音、道祖神……などなど。



 しかも、どいつもこいつも、おかしいんです。頭の欠けた如意輪さんに地蔵の頭をついであったり、地蔵の生首を膝に乗せて座禅を組んでる何かの座像や、お坊さんの墓石らしきものに、やっぱり地蔵の首がすげてあったりして、なんといいましょうか、

 ずばり言うと、クレイジー?

ファイル 851-5.jpg
 問題の「世にも不思議の木」というのは注連縄みたいなものを巻いてるこの木です。根元は一本なのに、途中で幹が二本に分かれて、末で一本にもどっている木です。


 木の横にこんな看板があって……うっ、読めない。なんの木ですって? 「宝くじ当たる木」「樹齢二百年」「観音様が寝ています。見て下さい」と書いてあります。

 状況から考えて、世にも不思議の木のどこかに観音様の寝姿が見えるのでしょうが、どう頑張って探しても、そんなものは見えませんでした(きっぱり)。



 箕郷町(今は高崎市の一部です)の芝桜公園裏にある世にも不思議の木は、この通り大変不思議な場所でした。探偵ナイトスクープで取り上げられる「パラダイス」ってやつです。

 ただ、わたし気づいたんですが、看板に「近藤造園」って書いてあるんですよね。作った人が造園業者だとしたら、これらのおかしな縁起物の数々は、どこかの庭園だかなんだかを整備したときに、壊れてるからって捨てられたものじゃないんでしょうか。

 仏様のかけらを瓦礫と一緒に捨ててしまうのが忍びなくて、つたないながらも修繕して参拝者を招いているのだとしたら、おもしろがってパラダイスとか言っちゃってるわたしたちのほうが罰当たりであって、作った人には神仏の加護で後光がさしているかもしれないです。



 後光……うーん(笑)


検索用:世にも不思議な木、みさと、高崎市

タグ:群馬

コメント一覧

ぱる子 URL (05/18 13:08) 編集・削除

ほんとうに、何の木だろう。1コ1コのパーツははっきり書いてある気がするのに、今ちょっとATOKの漢字パレットで調べてもそれらしい字が出てこない…。しかも宝くじとは一体何の関係が? 見れば見るほど謎スポットですね。撮り方によっては怪奇スポット。周辺はまったく人気なしですか?

珍獣ららむ~ (05/18 17:21) 編集・削除

 そうなんですよ、Windowsで打てる文字じゃなさそうです。TRON OSで扱える文字も検索しましたが(半端じゃない数を扱えるはず)、そっちでもヒットしないんです。なんの暗号でしょうねー?
http://www2.tron.org/cgi-bin/ksearch.cgi

 すぐ側には民家はないですが、県道までそんなに遠くないので(たぶん歩いても10分かからない)めちゃくちゃ辺鄙なところでもないです。

ぷりん大好き (05/06 01:13) 編集・削除

この文字は「べべ」のき と読むそうです。偶然居合わせた方の説明によると、「べべ」とは 昔の人が女性の・・・をそう呼んだそうです。二股になった幹の部分(穴の様な部分)に、細い枝を縦にかざし裏側から見ると 「べべ」に見えることから この名がついたそうです。それと、入口と反対側からこの木をみると、右上の枝が交差している部分が女性の脚に見えるそうです。

珍獣ららむ〜 (05/06 23:47) 編集・削除

ぷりん大好きさん、こんにちは。
あの字でべべと読むんですか!
bebeじゃなくてpepeだったら地方によっては今でも言うと思います。
おチンチンに対して、おペペちゃんとか。

べべの木だと言われてはじめて読み解き方がわかりました。
へんのさんずいは湿ってることを意味してて、
つくりは女陰を見たまま書き表してるわけですね(赤面)
木を四つかいてジャングルと読ませるような謎だったのか…

情報ありがとうございます。
すっきりしました!