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ろーめん

ろーめん
▲「うしお」のローメン
http://r.gnavi.co.jp/n851900/

 伊那市駅の近く、いなっせというビルの横にある「うしお」という店でローメンを食べました。

 伊那市をまわると、至る所に「ローメン」「ソースかつ丼」の看板があります。どちらも土地の名物だそうです。

 せっかくだからどちらか食べてみようと思い、東京では見かけないローメンを食べることにしました。

 ネットで有名店を探したところ、元祖は萬里という中華料理店だそうです。ところが、レビューを読むとなぜか酷評されています。創始者の店なのに人気がないってどういうことなんでしょうか。

 わたしはそれが気になって気になって、最初はどうまずいのか萬里を見に行こうと主張したのですが、おともだちが「どうせなら美味しいところがいい」と言うので、ネット評判では二番目くらいに有名な うしお という店に決定。

伊那名物ローメン「うしお」

 夜なのでこんな写真しか撮れませんでしたが、うしおは古い居酒屋みたいな店でした。行列こそできていないものの店は超満員で、お店の外にもテーブルを出してお酒を飲んでる人がいます。わたしたちが到着した時も満員だよって言われたんですが、ちょうど出る人がいたので待たずに入れました。

 ここのメニューはものすごかったです。ローメン並盛530円、ローメン大盛610円、ローメン超大盛700円、ローメン超々大盛850円と、うしお煮というモツ煮込みが主力商品で、あとはお酒とちょっとしたおつまみみたいなものがあるだけでした。

 まわりのお客さんは飲んで盛り上がっているようでしたが、ともだちが車なのでわたしたちはお酒を飲まず、ローメンの並盛とうしお煮のセットを頼みました。

 ローメンというのは肉麺と書くそうです。ぱっと見ると焼きそばみたいに見えますが、いわゆる焼きそばとは全然違いました。麺がやたら太くて固いんです。固いといっても長崎の皿うどんみたいにパリパリというわけじゃなくて、しっかり蒸してあります。でも固い。

 その麺にタレをからませてあるのですが、これはソース? それとも醤油ベースのジンギスカンのタレみたいなやつなのかもしれないですけど、ちょっと酢も入ってますね。

 そこへキャベツと羊肉を炒めたものがのっけてありました。羊肉は伊那で牧羊をやっているので手に入りやすいらしいです。


 で、肝心の味なんですけどねえ。えー、なんというか、味をどうこう言うレベルのものなのかって思いました。もちろんまずくはないんですけど、どう作ってもこれ以上にもこれ以下にもなりそうもないなっていう感じでした。

 いや、そういう土地の食べ物ってけっこうありますよ。群馬の焼きまんじゅうだって、他県の人から見ると「何これ、スカスカの素まんじゅうなんか串に刺して焼いちゃって、何がいいんだかわかんない」って感じだと思います。そういうのが土地の人には好かれているのが不思議で面白いんです。

 ローメンはまさにそういったローカルフードでした。店には「わたしたちのお腹を満たしてくれてありがとう」なんて地元高校の卒業生からの感謝状があったりして、ローメンだけで完成するのではなく、ローメンを受け入れ愛している土地の人たちの笑顔もセットで完成する食べ物だと思いました。

 こうなってくると、ネットでは酷評されてる萬里がどんな風なのか気になって気になって仕方がないんですが、翌日は朝早く伊那を離れてしまったので立ち寄れませんでした。

 ちなみに、ローメンは家庭でも作れるように、普通のスーパーで麺とソースを売っています。買おうかなと思ったんですが、うっかり買いそびれてしまいました。

タグ:郷土料理

タジン料理いろいろ

 写真があるのでとりあえず放出。

豚レバーの粕漬けとニラ

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 味噌・酒粕・みりん を混ぜてペーストにしてレバーを漬け込んだものをタジンで蒸し焼き。野菜はニラ、タマネギ、ニンジン。レバーを先に入れ、野菜をかぶせる。5分加熱。完成したら野菜の下からレバーを引っ張り出す。

豚薄切り肉と長葱

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 ニンジンは千切り、長葱を斜めに薄く切って、塩少々をまぶしておきます。タジンに野菜、豚肉、野菜、豚肉と層にして入れて3分くらい加熱。

鶏肉とマッシュルームのマヨネーズソース

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 鶏肉は一口大に切り、塩・胡椒をする。マッシュルームは半分に。タマネギはスライスします。それらをタジンに入れて5分加熱。蓋をあけてマヨネーズソースをかけまわして、蓋を閉めて余熱で1~2分。マヨネーズソースは、マヨ・ケチャップ・砂糖・エバミルク・酢(またはレモン汁)。エバミルクがなかったら生クリームでもいいかもしれません。完成したらざっくり混ぜること。


肉と野菜の順番

 以前は野菜を敷いて肉をのせていましたが、最近は肉を並べてから野菜をかぶせるように置くことが多いです。野菜は水分が少ないと焦げることがありますが、肉は意外と焦げつきません。

 魚はあまりやったことがありませんが、ニシンのぬか漬けなんかは野菜の下でも大丈夫でした。

加熱時間

 火をつけた直後から計測して5分+余熱を目安にしています。薄切り肉と葱のような火が通りやすいものは3分+余熱。スペアリブのような塊肉の場合は7分+余熱。

 タジンは土鍋なので余熱でかなり火が通ります。塊肉を調理する場合は火を止めてから蓋をしたまま5分以上おくといいでしょう。そのくらい置いても冷たくはなりませんし、いい具合に火が通ります。

焦げたら?

 たまに焦がしてしまうことがあります。肉より野菜が焦げますし、ソースが焦げることもあります。その場合は金属のタワシを使うと簡単に落ちます。



 うちではこんなステンレスのたわしを用意しています。ホームセンターなどで100円くらいです。 

タグ:タジン

ゴンドウ

 とある店で「ゴンドウ」というものを買いました。お店の人は和歌山産の鯨の干物だと言ってました。ゴンドウクジラを使っているのか、鯨全般をゴンドウと呼んでいるのかは、ちょっとわかりません。

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 こんな真空パックで売られていました。900円なり。


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 原材料は「くじら 塩」しか書かれてないので種類はわかりません。

 お店の人によれば、かなり固いので細かく切って炒めるか焼くかするといいよと言うことでした。

 袋から出してみると、思ったほどガチガチではありませんでした。でも包丁を入れてみると意外にしっかりしています。繊維にさからって細切りにして、フライパンで焼いてみました。


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 確かに歯ごたえはあるんですが、固くてダメっていう感じではないです。でも、料理に使うと言うより酒の肴ですね。なかなかいい味が出ています。そして、干物になっているせいか、ちょっと獣臭い。

 この獣臭さがいいと思うのですが、ダメな人はダメかもしれない。鯨をまずいという人はこの匂いで拒否反応を起こすのかもしれません。

 ためしに味噌汁に入れたり、野菜とまぜてタジンで蒸してみたりしましたが、劇的に美味しくなるというものでもなく、普通に焼いて食べるのが一番美味しかったです。

タグ:郷土料理

豚スペアリブのタジン蒸し

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 日々タジンです。あまりにも手軽なのでタジンでばかり調理しています。

 先日は豚のスペアリブがとても安かったのでタジンで蒸してみました。作り方は簡単。

 豚に塩・胡椒をふって、手でペチペチたたいてなじませます。それをタジンにならべて、千切りまたは薄切りにした野菜を豚の上にかぶせます。野菜はなんでもいいですが、写真で使ったのはタマネギとニガウリです。

 蓋をして中火で7分くらい加熱して火を止めます。鍋が余熱でじゅうじゅう言い続けますから、それが落ち着くまで待ちましょう。3~5分といったところでしょうか。# 加熱時間や火加減はコンロの火力によって違いますからあくまで目安にしてください。

 最後に蓋をあけ、野菜の下から豚肉を引っ張り出せば完成です。美味しい肉汁が出ているので野菜にからめて食べましょう。スペアリブは豪快に手づかみで!

 味はシンプルに塩・胡椒が美味しいような気がします。豚肉の旨味が出る一品です。


タグ:タジン

にぼうと

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 「にぼうと」を作りました。群馬や埼玉の郷土料理です。

 「にぼと」と表記されることが多いですが、わたしの祖母は「にぼうと」と呼んでました。麺を下ゆでせずに汁に放り込むので「おきりこみ」と読んでる家もあります。

 しばらく前に榛名湖に遊びに行って、とある店で「おきりこみうどん」を食べました。でも、なんか違うんですよね。その店のおきりこみは、おそらく自分で打ってはいなくて、市販の幅広いゆであげうどんを入れてると思います。「おきりこみ"うどん"」なので間違ってはいないでしょうが、わたしが知ってる「にぼうと」あるいは「おきりこみ」は、うどんとは違います。

 うどんと同じように材料は小麦粉です。平たくのばして、幅1.5~2cmくらいに切って、打ち粉がついたまま汁に放り込みます。そのため汁にとろみがつきます。

 しかも、祖母は薄力粉を使っていたと思います。家によって強力粉を使うことがあるようですが、個人的にはにぼうとに強力粉は野暮だと思います。腰がでてうどんに近くなってしまう。

 ためしに強力粉と薄力粉で二種類の生地を作って食べ比べてみましたが、やはり強力粉はうどんに近く、薄力粉のにぼうとは、うどんとすいとんの中間みたいな食感です。

 祖母はよく自分でにぼうとを打ってましたが、市販のものもたまにありました。うどんのようにゆであげにはせず、粉がついたまま玉にして、木の箱に並べて売られてるのを子供の頃に何度か見ました。

 汁にはあまり具をいれず、葱を薄く切ったのや、椎茸や人参の細切りが少しだけ入ってました。写真はわたしが作ったにぼうとですが、これは具も麺も入りすぎです。もっと汁っぽかったですね。そういえば、にぼうとは汁代わりで、他にちゃんとご飯が出てきたような気もします。

 汁の味付けは、うちでは醤油でした。鰹の出汁に醤油とみりんを少しとか、そんな感じです。残念ながら作り方は習ったことがありません。味噌を使う家もあるそうです。

 麺の打ち方は(自己流ですが)、薄力粉カップ1 に対して、塩をひとつまみ、水を1/4~1/3の間くらい使います。水はカップ1/4だと少なくて1/3だと多すぎます。何度かやるといい感じの量がつかめると思います。

 粉に水を加え、最初は箸でかきまわし、ぽろぽろっと塊になってきたら、今度は手にかえてまとめます。こねてもやや固く感じると思いますが、この段階でやわらかくなるほど水を入れるとあとが大変なので、まるくまとめたら、ラップをしてしばらく寝かせます。

 30分以上寝かせてからもう一回こねると、だいたいいい感じの堅さになります。同じやりかたで餃子の皮も作れます。この状態できっちりラップにつつんでおけば、冷蔵庫で二日くらい保つと思います(もっと大丈夫のような気もします)。1カップも作ると二食分以上あると思います。

 あとは、打ち粉をして、綿棒でひらたくのばして、1.5cm~2cm くらいの幅に切ればできあがり。何度も書きますが、下ゆではしないこと。汁が煮えてるところに放り込まなければなりません。ここ重要!

タグ:郷土料理 群馬