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ホンビノスガイってなんだろう

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▲ホンビノスガイ(千葉県産)

 スーパーでこんなのみつけました。ボンビノスガイ?なんすかねそれ。ぱっと見はハマグリみたいなのにすごく安い。

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▲ホンビノスガイ

 こうして見ると、ハマグリというよりは巨大なアサリっぽいような気も。ちゃんとしたハマグリはもっときれいな扇型をしてるじゃない?じゃあアサリなのかっていうと、それもなんか違うよね。やけに大きいし。

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▲ホンビノスガイの酒蒸し

レシピ:フライパンに油をひいて、生姜・赤トウガラシのみじん切りをさっと炒めて香りをたてたら、洗って水気をふいたホンビノスガイを投入して、酒を加えて、蓋をして加熱。貝の殻が開いたら完成。

 へえ、これ意外に美味しいです。うま味も強いし。でもホンビノスとか聞いたことないのに千葉県産とか、なんなんだろう。


 と、ここで貝類図鑑を開いてみる。うちにあるのは40年近く前の古い図鑑なので出てるかなあ…と思ったら、「ビノスガイ」ならあった。東北以北の寒い海にすむマルスダレガイ科の貝で、何やら面白い生態が書いてあったけど、探しているのは「ホンビノスガイ」なので、ややこしくなるので書くのはやめとく。

 図鑑に出てないので検索してみると…ほー、なんと。ホンビノスガイは米国原産の貝で、1990年代中頃から東京湾で見られるようになった、わりと新しい外来種の貝だそうですよ。へーへー。

 で、今までも食用にされていたんだけど、白ハマグリとか大アサリとか代用品みたいに扱われて、ホンビノスだなんて正式な名前では呼ばれてなかったみたい。食品偽装が問題になったりしたので、だんだん正式和名で流通するようになったとか。

 「ホンビノス」という言葉の由来は、ビノスガイやホンビノスガイが、昔は Venus属に分類されていたので、東北より北にもともといた貝に Venus→ビーナス→美之主(びのす)と和名をつけて、そのあとにアメリカからやってきた貝を本美之主(ほんびのす)にしたらしいです。

◎ウィキペディア「ホンビノスガイ」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%93%E3%83%8E%E3%82%B9%E3%82%AC%E3%82%A4
◎市場魚介類図鑑「ホンビノスガイ」
http://www.zukan-bouz.com/nimaigai/heterodonta/marusudaregai/honbinosu.html

 ハマグリやアサリとは、同科・別属だそうです。めちゃくちゃ遠くはないけど同じではない別の生き物ってところでしょうか(猫とライオンの違いみたいな)。

タグ:食材

昨夜はアフガニスタンでボラニーを食べたぞー!

 世の中どんなに不況でお金なくたって、調理力さえあれば台所にいながらにして世界旅行だってできちゃう、かもしれない?!

 ブログが長期お休みだったので久しぶりのこの企画、今回はアフガニスタンです。

 なんで突然アフガンかっていうと、twitterで駐日アフガニスタン大使の公式アカウントさんが、ボラニー作りを実況ツイートしてたのに胃袋を刺激されちゃったというわけです。

◎駐日アフガニスタン大使さんの、ボラニーの作り方
https://twitter.com/AfgEmbTokyo/status/503104649994313728
 このツイートから、順に20ツイートくらい(もっとかな)写真付きで続いてます。手づくり感満点の実況に、食欲だけでなくアフガニスタンへの憧憬もそそられちゃう!

ボラニー

 そもそもボラニーというのは何かっていうと、ひき肉の具を、小麦粉で作った皮でつつんで、揚げて(もしくは焼いて)、ヨーグルトベースのソースをつけて食べるもの、らしいです。

 材料はかなり自由らしいですが、アフガニスタンはイスラム教の国なので、本格を目指すなら肉は牛肉か羊肉で、調味料はアルコールを含まないものを選んでください。

【材料】

◎チャツネ(ソース)
  ヨーグルト
  酢
  青唐辛子(シシトウで代用してもよい)
  コリアンダーの葉
  ニンニク

# コリアンダー=シャンツァイ(香菜)。生の葉がない場合はスパイスコーナーで売られている乾燥品でも良いそうです。
# コリアンダーが苦手な人は入れなくてもいいんじゃないですかね。入れたほうがエスニックになりますけど。

◎具
  牛ひき肉(豚はダメ)
  タマネギ
  ネギ(長ネギでも万能ネギでも可)
  ニンニク
  コリアンダーの葉
  揚げ油(サラダ油かオリーブ油)
  塩

◎皮
  薄力粉
  ベーキングパウダー
  塩
  水  

# 大使さんのツイートには、正確な分量は書かれてないので、目分量で適当にやりました。
# 分量で問題になるのは皮だと思うのですが、耳たぶの硬さになるのは、体積比で粉1に対して水が1/3〜1/4の間だと思います。「borani afghanistan」とかで検索すれば、英語のレシピがヒットします。水を減らして油を加えたり、ベーキングパウダーでなくドライイーストにするなど、バリエーションは様々です。

【作り方】

◎チャツネを作る
1. 青唐辛子は種を抜いてみじん切り
2. コリアンダーの葉もみじん切り
3. ニンニクはすり下ろす
4. 1〜3をヨーグルトに混ぜる

◎具を作る
1. ひき肉を炒める。にじみ出た脂は捨てる。
2. タマネギはみじん切り
3. ネギは小口切り
4. ニンニクもみじん切り(すり下ろしてもいいと思う)
5. コリアンダーの葉もみじん切り
6. 1〜6を混ぜて塩で味付け

◎皮を作る
1. 粉、ベーキングパウダー、塩をよく混ぜておく
2. 1に水を少しずつ加えてこねる
3. 平らにのばしてお茶わんかなにかで丸く型抜きする

◎揚げる
1. 皮に具をつつみ、半分に折って、まわりを密着させて閉じる。
2. 1を揚げる

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 できあがったものは大きめの揚げ餃子でしたが、具の味付けが中華とは全然ちがうし、ヨーグルトソースをつけて食べるのも新鮮な驚き。

 皮を作るのが難しい場合は市販の春巻きの皮を利用するといいかもしれませんが、それだと薄いのでボリューム感が出ないかもしれません。

食欲を満たしたあとにアフガニスタン文化にもかじりついてみる

 今回興味深かったのは、駐日大使さんが「イスラムはお酒を飲まないので普通のビネガーを使う」と言ってる点でしょうか。
https://twitter.com/AfgEmbTokyo/status/503125512370135040
 そういえばワインビネガーなどお酒から作るわけだし、こういうのもイスラム教の教えに反するんですね。普通のビネガーって具体的に日本の何酢にあたるんだろ。

 あと、ヨーグルトソースをチャツネだと言ってる点も面白いです。インドの言葉だと思ってましたがアフガニスタンでも使うのでしょうか。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%84%E3%83%8D
 ウィキペディア情報だとダリー語(アフガニスタンで使われている言葉のひとつ)にもあるようです。

タグ:民族料理

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myTaste Eメール (08/27 06:46) 編集・削除

はじめまして。

myTasteと言うレシピ専用の検索エンジンのサイト管理者です!

素敵なレシピを拝見させていただきました。

よろしければ mytaste.jp/top-food-blog に参加してみて下さい!

すでに有名なブロガーさんの方々に多く参加して頂いています。

よろしくお願いします★

gabotyan

珍獣ららむ〜 (08/27 09:25) 編集・削除

こんにちは。
myTaste 早速見に行きました。
なかなかいい感じですね。
あくまで検索エンジンで、各自がやってるブログからレシピを採集してるところがいい。
クッキーを拒否しているときに、きちんと理由を説明した上で受け入れを同意するか聞くシステムとか、かなり好みです。
これで検索オプションに言語の設定かなんかあったら素敵ですね。
tom yam kung とかで検索しても日本語のブログしかヒットしないのはもったいない。
せっかく運営会社がヨーロッパで利用者が海外に大勢いるなら、海外のサイトも見たいです。
(ご意見の送信フォームにも書いておきます)

しかし、うちレシピサイトじゃないんですよねえ。
普段は虫の写真とか平気で貼るようなブログで、レシピはごくごく一部でしかないんだけど大丈夫なのかしら。

とりあえず登録はしてみます(笑)
gabotyan

そうめんかぼちゃ

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 そうめんかぼちゃを買いました(7月の写真です)。岡山県牛窓産で1個398円(税抜き)でした。どう見てもメロンなんですが、間違いなくカボチャです。

 1個400円くらいするので、高いかなって思うのですが、かなりの量になるので高くはないです。ただ、まあ、家族が少ない家だと毎日これを食べることになりますけど(笑)

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 半分に切ったところ。ワタ(種の入ってるとこ)を見るとカボチャだってわかりますよ。種の形もカボチャだし。

 なお、写真のように横半分に切るのはものすごーく大変でした。固くて包丁が入らないんです。

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 そうめんかぼちゃは、この図のように繊維が走っています。そのため横方向に輪切りにしないと「そうめん」みたいになりません。でも、今回のは固くて包丁が入らず、頑張ると包丁が折れそうだったのであきらめました。

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 仕方ないのでこんな感じに切りました。なぜか縦方向にはたやすく包丁が入ります。ああ、もったいない。繊維がみじかくなってしまうー。

 茹で時間ですが、わたしはガス代節約のために圧力鍋を使ったので、数分加熱して火を止め、圧力が抜けるまで待つという感じです。普通の鍋でも20分くらい茹でれば大丈夫のはず。

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 茹でたら水にとって冷やし、熱が取れたら皮から実をはがします。皮は固くて加熱してもやわらかくならないんですが、身はこの通り、ちょっと握っただけでぼろぼろっと皮からはがれます。

 皮からはがした実は、そのまま味見するとカボチャみたいにねっとりした実の中に、シャキシャキした繊維が混ざっている感じで、ちょっと甘みがあります。

 これを、そうめんみたいにするためには、水にはなってじゃぶじゃぶ洗います。そうすると、ねっとりした部分だけ水に流れて、半透明でシャキシャキした繊維だけが残ります。

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 左が洗ったもので、右は洗わなかったものです。違いが分かるでしょうか。

 洗ったのはあまり味がなく、シャキシャキした食感です。あまり長く茹でるとシャキッと感が消えてしまうので注意が必要です。麺つゆや酢醤油をかけて食べます。サラダにしてもいいかもね。

 大量にできちゃうので、いっぺんに茹でると持て余すかもしれません。半分だけ茹でて、実をほぐして水洗いした状態のものをタッパーに入れて冷蔵庫保存、食べる分だけ味付けする感じです。残り半分は茹でずにラップをして冷蔵庫。

 これなら最初の半分で湯で加減がわかるので、次はゆで時間を長くするとか、短くするとか工夫できます。




ソウメンカボチャ そうめん南瓜 索麺かぼちゃ 素麺かぼちゃ 素麺南瓜 素麺カボチャ 索麺カボチャ

タグ:食材

赤いオクラ

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 赤いオクラを買ってきました。

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 赤いのは外側だけで、切り口は緑色のオクラと変わりません。

 茹でたらどうなるのかっていうと…??




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 赤い色はすっかり落ちてしまい、色の悪いオクラになってしまいました。一個だけ赤いのは、比較対象物として茹でずに残しておいたものです。

タグ:食材

今日はベトナムでバインセオを食べようかと

 料理の力で海外旅行に行ったつもりになる企画、今回はベトナムでバインセオ Bánh xèo というものを食べようと思うのです。

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 わたしが生まれてはじめてバインセオを食べたのは、たしか20年くらい前に大久保だか新大久保だかにあったベトナム料理店でした。東京でベトナム料理っていうとその店くらいしかなくて、美味しいってけっこう有名な店でした。今は閉店しちゃって、もうないんですけどね。

 そのバインセオというものは、イラストのように、薄くて黄色い卵焼きのようなものの中に、モヤシやエビが挟んである食べ物でした。これを、サニーレタスかサンチュで巻いて、ニョクマム(ベトナムの魚醤)をベースにしたタレをつけて食べます。

 その当時は「この黄色い生地は卵黄を沢山入れてあるのかなあ」と思っていたんですけど、今調べてみると、卵は入ってなくて、米で作ったペーストをターメリック(鬱金)の粉で黄色くしてあるだけだそうです。

 本格的に作るなら、水を吸わせた米を石臼かなんかで挽いてペースト状にしたものに、ココナツミルクと水を混ぜて、ターメリックの粉を入れて黄色くしたのをフライパンで焼くみたいです。

 しかしここは石臼なんかない日本の台所。手っ取り早く上新粉と薄力粉をまぜて作ることにしました。

 ところが、これが色々難しくてですね、どうもうまく焼けないんですよ。上新粉や小麦粉を多く入れるとパリッと焼けないし、水が多いと破れちゃうし。
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 この通り、やぶれてしまうのです。何度か練習してこの状態ですからー。

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 気を取り直してもう一枚焼いてみたんですが、うっかりしてて生地にターメリックを入れわすれました。

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 しかし、冷静に考えると、とりわけてサンチュに包んじゃうわけですから、きれいに焼く意味あるんだろうかっていう謎の食べ物です(笑)


 作り方ですが、なんせ自分自身成功率が低過ぎて人にお教えできる感じじゃないんですが、参考までに書いてみます。

【材料】1枚分
上新粉 カレー用のスプーンに山盛り2杯
薄力粉 カレー用のスプーンに山盛り1杯
ターメリック 少々
水 100mlくらい

タマネギ(薄いくし切りにしてバラバラにしておく)
むきエビ
モヤシ(ひげ根をとっておく)

サンチュ(サラダ菜やサニーレタスでもよい)
ミントの葉(生)
大葉

ニョクマム
レモン汁

 ミントの葉は冬だと手に入りにくいので、なかったら大葉だけでもいいし、代わりにバジルの葉でもいいです。とにかく、シソ科の香草は入ってたほうが美味しいと思います。

 具はなんでもよくて、エビのかわりに豚肉を入れたり、好きなようにしていいと思います。モヤシは必須かな。

【作り方】
1. 上新粉・薄力粉・ターメリック・水をまぜて生地を作る。レシピの通りの分量だとかなり水っぽく感じるけど大丈夫。ココナッツミルクは入れないほうがパリッと焼けるような気がします。

2. フライパンに油を熱し、タマネギとむきエビを軽く炒める。タマネギ・エビは、ほんのちょっとでいいです。

3. 火を弱めて1の生地をザーッと入れて全体に広げる。フライパンの大きさにもよるんですが、直径24cmくらいのフライパンだと生地を全部入れると分厚くなりすぎるかもしれないので、ちょっと残すくらいでいいかもしれないです。

4. 数分焼くと、回りが焦げてパリッとしてくるので、鍋はだから油を追加して焼き、パリッと感をアップさせる。

5. モヤシ(生でよい)をのっけて、生地を半分に折り、さらに1〜2分加熱して皿にとる。

6. ニョクマムとレモン汁をまぜてタレを作る。好みで砂糖を少し入れたり、豆板醤か何かをちょっぴり入れて辛くしてもOK。

7. 食べる時は、サンチュに大葉やミントの葉をのせて、そこにバインセオを一口のっけてから包み、6のタレをつけて食べます。


 作り方は人それぞれで、3で生地を入れる前に炒めた具を取り出す人もいるみたいです。

 だいたい、4と5の間に生地が破れますが、結局サンチュで包んで食べるので、あんまり気にしないことにしました(えー)。


 というわけで、イマイチ上手に作れませんが、ベトナムでバインセオでした。みなさまもぜひお試しください(しないか)。

食後にベトナム語にもかじりつく

Bánh バイン
 粉で作った料理全般のことだそうです。ホットケーキもどらやきも、バインなんとかだそうです。

xèo セオ
 ウィキペディア情報によると、セオはフライパンに生地を入れた時にジューっていう音を表してるらしいです。こういうのは辞書でも引かないと確認しにくいので本当かどうかわかんないですけどね。

タグ:民族料理