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豆腐(とうふ)
 
 
 豆腐発祥の地は中国である。発明者は漢の准南王劉安(前178〜前122)だとされ、劉安の誕生日である 9月15日は豆腐節と呼ばれる。本当に劉安が発明したかどうかは別として、この当時から豆腐が存在していたことは確かなようだ。日本には奈良時代に伝えられたと言われている。

 豆腐は、豆乳から作る。豆乳に苦汁(にがり)を加えて固め、型に入れて固めたものを絹ごし豆腐といって、上から重しをして水を抜いたのが木綿豆腐である。

 豆腐をさらに加工した食べ物も多い。冷凍と解凍をくりかえして水分を抜いた凍み豆腐、豆腐を油で揚げて作る油揚げ・厚揚げ等、豆腐を発酵させて作る中国の腐乳・臭豆腐、同じく沖縄の豆腐飫…など、豆腐だけで何冊も本が書けるほどである。
 

島豆腐(沖縄の木綿豆腐)  豆の量や水の抜き方でさまざまな豆腐ができる。現在、日本で一般に食べている豆腐はやわらかいものが多いが、昔の豆腐は荒縄で縛って持ち歩けるくらいの固さがあった。沖縄や中国では今でも固い豆腐を作っている。

 左の写真は島豆腐と呼ばれる沖縄の木綿豆腐で、見た目にはわからないがズッシリと身が詰まっている。

 
 
凍み豆腐(しみどうふ)
 
凍み豆腐
 
 豆腐を凍らせて、解凍し、水分を抜いたのを凍み豆腐、または凍り豆腐という。高野山の名産であるため、高野豆腐とも言う。今でいうフリーズドライの元祖のような食品である。

 乾燥しているうちは写真のようにカチンカチンになっているが、2〜3 分お湯に浸してもどすとやわらかくなる。ただし、生の豆腐のようにぐずぐずにはならず、スポンジのような質感になる。

 使い方は、お湯でもどしたものを適当な大きさに切り野菜などとともに和風の煮物にしたり、炒め物に混ぜたり、卵とじにしたりと工夫次第でどうにでもなる。

 生の豆腐を冷凍庫で一晩くらい凍らせて解凍しても似たようなものができる。
 

 
 
珍獣様が食した大豆3