モロヘイヤの仲間について
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和名 | モロヘイヤ |
別名 | タイワンツナソ(台湾綱麻) シマツナソ(縞綱麻) ナガミツナソ(長実綱麻?) 王菜という別名もあるが定着しなかった |
学名 | Corchorus olitorius
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科名 | シナノキ科 |
沖縄口 | |
アイヌ語 | |
中国名 | 長朔黄麻(朔は草冠) 長果黄麻 山麻 |
英名 | Jew's Mallow |
エスペラント | |
その他 | Mulukhiya、Molokheiya(アラビア語、王家の野菜の意) |
花 | 夏~秋 |
原産地 | インド西部からアフリカ大陸 |
モロヘイヤに関するあれこれ
- エジプトで、王様が病気の際に食べたところ、体力がついて治ったことからモロヘイヤ=王家の野菜と呼ばれるようになった。参考>2008年8月19日放送TBS「はなまるマーケット」
- 食用として本格的に栽培されるようになったのは1984年ごろというからそれほど古い野菜ではないが、戦前に繊維をとる目的で栽培されていたことがある。1990年代に入った頃からエジプト考古学の吉村作治教授が「エジプトでは欠かせない野菜。ファラオも食べていたはず」というようなことあちこちで触れ回っているうちに、あっと言う間に普及して、今ではどこのスーパーでも普通に買える野菜になった。
- 葉や茎を包丁で叩いて細かくするとオクラのような粘りが出る。エジプトでは叩いたモロヘイヤをスープに入れる。臭みもえぐみもなく(生葉はえぐみがあるが、加熱すると消える)、味付け次第でどうにでもなる。
モロヘイヤにまつわる言葉
Mulukhiya、molokheiya
、Mulhiyya
アラビア語で王家のものという意味。
だれか正しい綴りを教えてください。アラビア語なので母音違い(moloheiya)は間違いじゃないけれど、yyはいまいち不自然なので:珍獣
- Mulukhiya の検索結果 約 2,110 件:molokheiya の検索結果 約 754 件でした。
モロヘイヤの主な料理法
- 日本に於けるモロヘイヤの旬は、6~8月。# 気温が低いと発芽しないので、6月に出るものはハウス栽培か?
- ビタミンやミネラルが多く、カロテンとカルシウムはとくに豊富。独特のねばりけ(ムチン)は血糖値の上昇を抑える。
- モロヘイヤは、シュウ酸が多いため、ゆでてアク抜きをしてから調理する。
- 茎から葉をはずし、茎は固いので捨ててしまう。熱湯でサッと茹でてからお湯を切り、包丁で刻むと粘りが出る。そのまま醤油をかけて食べてもいいし、鰹節やおろし生姜などを添えてもいい。梅肉を混ぜたり、塩昆布をまぜてもおいしい。
- エジプトのモロヘイヤスープ:生のまま葉を刻み粘りを出したらチキンコンソメスープを注ぎながスープ状になるまでのばす。鍋にオリーブオイルを熱してみじん切りのニンニクとコリアンダーパウダーを炒めて香りをたて、モロヘイヤを加えて4分ほど煮込む(充分に加熱するとえぐみは消える)。塩で味をととのえる。ご飯にかけて雑炊にしてもよい。
- 茹でて刻んだモロヘイヤは冷凍すると長期保存が可能。密閉できるビニールの袋に入れて薄くのばして凍らせ、必要な分だけかいて使う。
モロヘイヤの毒
- 種子にはストロフェチジン(strophanthidine)等の強心配糖体が含まれる。
- かつてアフリカで矢毒として用いられた毒成分。
- この毒は双葉、花にも含まれることがある。
▲モロヘイヤの花 2007年9月4日撮影
▲モロヘイヤの実(まだ若いさや) 2007年9月4日撮影
▲モロヘイヤの実(指との比較) 2007年9月4日撮影
▲モロヘイヤの実(かなり育ったもの) 2007年10月1日撮影
▲モロヘイヤの実(指との比較) 2007年10月1日撮影
▲モロヘイヤの実(乾燥後) 2008年4月2日撮影
莢(さや)の中に細かい種が入っている。気温が高くならないと発芽しにくい。種まきは夏も近づく6月ごろがいいのではないかと思う。
珍獣様が食したモロヘイヤたち