江戸末期、文久年間より亀戸の香取神社周辺で栽培されていた大根。 写真ではわかりにくいが大根としては小さく、ニンジンを少し大きくしたようなサイズである。3本で150円だった。 一般的な太いダイコンにくらべると割高だが、これで意外と食べでがあり、決して損をした気分にはならない。葉がとても美味しいので捨てずに食べること。味噌汁の具、炒め物など、何にでも使える。 根も通常のダイコンと同じく料理に使える。漬物はもちろん、煮物も美味しい。 一般的なダイコンは、煮物にすると水っぽくやわらか感じに煮上がるが、亀戸大根は身がきめ細やかでしっかりしており、ちゃんと味を含むがグズっと煮くずれない。それでいて固くはない。 写真のものは千葉県産。葛飾区でもわずかに栽培されている。 亀戸(江東区)では栽培されていない。現在の亀戸は畑の気配など感じられない都会である。
亀戸大根は 5~6本束にして、葉の部分をくくって出荷する決まりである。 亀の形に見たてた縁起物だそうだ。どちらかといえば仏様が持っている宝物の入った巾着袋に似ているような気がする。 写真のものは3本しかないので雰囲気が出ていないが、昔の習わし通りのくくり方をしてあるのが面白い。
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