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浄蓮の滝とその伝説

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▲浄蓮の滝

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▲見事な柱状節理

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▲山葵田

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▲沢は釣り堀になっている(入場有料)

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▲伊豆のいたるところで見られる踊り子と青年の像

浄蓮の滝の伝説その1:入水した弁天様

 むかし、このあたりには山崩れが非常に多かった。滝の近くにあった浄蓮寺が山崩れで壊滅した時、寺にまつられていた弁天様が自ら立ち上がり、滝壷に身を沈めた。それ以来、この滝と谷筋は崩れることなく、多くの人たちが滝をおとずれるようになった。滝の名前は弁天様がまつられていた寺の名前に由来する。

浄蓮の滝の伝説その2:滝壷に住む女郎蜘蛛

 ある農夫が昼寝をしていると、女郎蜘蛛が足に糸をかけて巣を作っていた。農夫がその糸を切り株に結んで農作業に戻ると、切り株はメリメリと音をたてて滝壷に引きずりこまれた。あの女郎蜘蛛は滝壷の主であったかと、人々はおそれて滝に近付かなくなった。

 またある時、よそから来たきこりが滝のほとりで木を切っていたところ、うっかり斧を滝壷に落としてしまった。そこへ美しい女が現れて、この斧はあなたが落としたものでしょうと言う。女は自分に会った事を決して他言してはならないと言い、斧を手渡して姿を消した。

 きこりはその女が滝壷の主の化身だと思い、長いこと口をつぐんでいたが、ある日とうとう酔った勢いで話してしまった。そうして酔いつぶれて眠ると、二度と目を覚ます事がなかった。



 どちらも浄蓮の滝周辺にあった案内板に書いてあった話。切り株が滝壷に引きずり込まれるのも、このあたりに山崩れが多かったことを表しているそうです。二枚目の写真を見ればわかるように、溶岩が冷えてできた柱状節理の岩なので、ちょっとしたことで山崩れをおこしたのでしょう。

追記

 女郎蜘蛛の話は『日本の民話7 遠江・駿河・伊豆編』に出ています。

タグ:伊豆 伝説

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