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山梨・長野プチ旅行

 4月15日に山梨・長野方面へ、ともだちの車で日帰り旅行に行きました。話題が古くなる前に手短に記録しておきます。


 葛飾区内を出発したのは朝6時半くらいだったでしょうか。加平から乗って八王子の石川PAにたどりついたのが7時半くらいでした。

 石川PAにはミル挽き珈琲の自販機アドマイヤが二台並んでいました。同時に買うとBGMのコーヒールンバがシンクロするかもしれません。# 以前は関越の三芳SA下りにも二台ならんで置いてあったんですが、今は一台になってしまいました。
石川PAのアドマイヤ

 葛飾ではソメイヨシノがほぼ散った状態でしたが、八王子あたりから西は標高が高いのでまだ花が真っ盛りでした。車で走りながらなので種類まではわかりません。
相模湖あたりの桜
▲これは相模湖近辺で写した桜です。

 9時ちょっと前に山梨県の双葉PAに到着。このへんまでくるとまわりが高い山ばかりで景色がすばらしいです。写真はPAの展望台(というか櫓)の上から写しました。
双葉PAの展望台より

 須玉ICでおりて、一般道を少し走って10時ちょっと過ぎに実相寺というお寺の近くにたどり着きました。ここは樹齢2000年と言われる桜の古木があるところです。

 寺の近くまで来ると駐車場待ちの車で道がビッシリ埋まっています。こりゃ甘かったかなと思ったところ、沿道の私有地がこの時期だけ駐車場になっていて、ちょうど車が出たところだったので止めることにしました。1日300円だそうです。寺の近くにも駐車場があるのですが、そこは500円だとオジサンが言ってました。

 その場所から寺までは裏道を5分くらい歩くんですが、むしろ歩いて正解でした。とにかくまわりが高い山で景色がすばらしいんです。寺の近くまで車で乗りつけてまわりを見ないのは本当にもったいない。

 これが樹齢2000年の神代桜(じんだいざくら)。種類はエドヒガンだそうです。

 神代桜を堪能しても、まだお昼前だったので寄り道して帰ることにしました。

 最初の予定ではまっすぐ伊那市まで行ってローメンを食べるつもりだったのです。ところが途中に面白そうなところが何ヶ所もあるのでついつい止まってしまいます。

 道の駅はくしゅう に付いたのがちょうどお昼ごろ。この時点ではお昼にローメンを食べるつもりだったので食事はせず、隣にあったスーパーマーケットを覗いてから出発。

 それからさらに北へ向かうと、サントリーの白州蒸留所があり、工場見学ができるようなので見て行くことにしました。入場は無料で事前の予約も必要ないそうです。

 中に入ってみるとそこは広大な森でした。おそらく水源を保護するために山ごと所有してるんじゃないかと思います。サントリーのウィスキー白州はこの山の水で作られています。

 広大な森の中に、醸造所、蒸留所、樽の保管所などがあり、ウィスキーに関する博物館もあります。

 博物館の入り口で工場見学の申し込みをしました。蒸留所見学と、おいしい水工場の見学が一日に数回ずつあるのですが、ちょうど蒸留所見学が始まるところだったのでそれにしました。参加は無料です。

 ガイドのお兄さんについて、まずは麦芽と酵母と水をまぜて醗酵させる工場を見に行きました。建物の外まで甘い醗酵臭がただよってきます。それが森の香りとあいまって、えもいわれぬ気分になってきます。

 建物に入ると、その香りが一層濃くなります。この時点ではまだそれほどアルコールっぽくありません。
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▲この丸いタンクの中で麦芽がぶくぶく醗酵している。この時点でアルコール度数が7度くらいとか言ってたかな?

 それから蒸留所へ移動します。今度は本格的にアルコールの香りになります。一滴も飲んでないのにほろ酔いになるほどめくるめくアルコールの香りです。
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▲蒸留所。ここはガラス越しにしか見せてもらえませんでした。蒸留するとアルコール度数が70度くらいになると言ってました。樽詰め前の原酒は無色透明だそうです。

 その次はバスに乗って樽の保管所へ移動です。保管所まで来ると今度は樽の香りがただよい始めます。無色透明だった原酒は、オーク材の樽で保存されることによって色と香りがつくそうです。
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 ウィスキーは樽を置く場所によって味が変わるそうです。その土地の空気、その土地の気温や湿度の変化がウィスキーの個性を作るので、保管所の中では温度管理を一切しないということでした。

 それどころか、同じ建物の中でも置く場所によって味が変わるとかで、その微妙な違いを感じ取ってブレンドすることにより、美味しいウィスキーができるんだとかなんとか、面白い話をいっぱいしてました。

 一通り見学したら、バスで博物館まで戻り、今度はお楽しみの試飲です。試飲まで出来ちゃうのに見学は無料です。やばい、サントリーに惚れそう。
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 試飲タイムでは白州の10年ものと12年ものが出ました。10年ものはミントや青リンゴを思わせる香りに仕上げたとかで、ハイボールにするとすばらしく爽やかです。普段ウィスキーを飲まない人が喜びそうだと思いました。これからの季節にはたまらない味ですね。

 12年ものは、ハイボールと水割りで提供されたので両方飲んでみたところ、10年にくらべると樽の香りが強くていかにもウィスキーといった味。寒い冬にストーブの前で飲みたい感じです。

 なおハンドルキーパーのみなさんはサントリーのなっちゃん等ソフトドリンクが飲み放題でした。

 すっかりほろ酔いですが、せっかくなので博物館も見ていくことにしました。そんなに広くないだろうと思ったら、なんだかんだと見るところがけっこうあって、すっかり時間がたってしまいました。

◎サントリー白州蒸留所
http://www.suntory.co.jp/factory/hakushu/
「工場見学カレンダー」ってところをクリックすると、三角屋根が二個並んだへんな建物の写真が表示されると思います(この写真は天辺だけで、森の中に本体があるんですが)。それが博物館で、京都の山崎に最初の蒸留所を作った時の建物を模してるらしいです。

 天辺のトンガリ屋根のところにも入れるし、渡り廊下も歩けます。晴れた日は窓から信州信濃の山々が見られます。富士山も見えてました。


 白州蒸留所を出て、一般道を更に北へ。途中にカゴメだかなんだかの工場見学の看板も出てたけどぐっとこらえてスルー。杖突街道で峠を越えたあたりで、突然車がガランガランいいはじめたので、降りて確認したらマフラーが折れてました>< ともたちの車はよくマフラーが折れます。

 折れたままでは走れないので、仕方なく潜って取り外し、走れるようになったのが15時すぎくらい。お昼を食べてないのでかなりお腹がすきました。

 急いで伊那へ向かいます。マフラーがないので族車みたいな音がしますが、まあ走るのには支障ないです(ほんとにないのだろうか)。

 途中、高遠城址公園の横を通りました。ここはタカトオコヒガンザクラというのが素晴らしく咲き乱れる名所です。しかし今年は開花が遅れていて、まったくこれっぽっちも咲いていませんでした。にもかかわらずものすごい数の観光バスが行き来するのには仰天です。桜を期待してツアーを組んでしまい、咲いてなくても行かざるをえなかったというところでしょうか。

 咲いていないので一般車はそれほど多くはありませんでした。これで咲いてたら渋滞がものすごかったでしょう。わたしたちはある意味ラッキーでした。でもちょっと、高遠の桜も見たかったかも。

 伊奈駅の近くに到着したのが16時ちょっと前くらい。図書館横の有料駐車場に車を置きました。ここは最初の1時間が無料で以後1時間ごとに100円だそうです。

 以前入ろうと思って入るチャンスがなかったローメン発祥の店へ行ってみたら、開店は17時だと書いてありました。仕方ないので地元のスーパーマーケットを覗いたり、市立図書館で雑誌を読んだりして時間をつぶしました。

 伊那の町は古い建物が沢山残っていて歩いているだけでちょっと面白いです。昔ながらの映画館が残っていて、最近の映画をちゃんと上映しているのにもビックリします。時間があったら記念に何か見ちゃおうかと思ったけれど、途中で工場見学をしちゃったので今回はあきらめました。
http://f.hatena.ne.jp/chinjuh/%E4%BC%8A%E9%82%A3120415/
 伊那の町などの写真はこのへんにつっこんでおきました。キャプションもなにもつけていないし、選ばずにつっこんだので意味不明なものもまざってますが、興味がある方はどうぞ。

 17時過ぎに改めてローメン発祥の地へ。ここはローメンを考え出した人の店なのに、ネットで評判を検索すると、なぜか酷評されています(笑)強く酷評されるとかえって気になるもので、いつか入ってみようと思っていたのです。

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▲これがローメン発祥の店・萬里のローメンです。

 なんと、萬里のローメンは汁にどっぷり浸かっています。以前「うしお」という店で食べたローメンは、あくまで焼きそばカテゴリーだったので、これにはびっくりです。

 この汁がまた変わっています。甘ったるいソース系の味なんですよ。汁でソースは珍しいんじゃないでしょうか。美味しいかって言うと「う、うーん…(笑)」という感じ。

 ただ、ネット上のレビューには「味が薄い(だから不味い)」とあるんですが、これについては弁護が必要ですね。この店のローメンはソースと酢をかけまわして自分好みの味にしてから食べるように調理されてるそうです。人によってはニンニクのすり下ろしや七味も入れるとか。

 味が薄いのは、あとから味つけすることを見越しているからですね。東南アジアなんかにはそういうお店がけっこうあると聞くので、これはこれでアリでしょう。

 しかし個人的にはソース味の汁というのがビミョーだと感じてしまいます。そこで、同行のおともだちに「ここのもダメとは思わないけど、うしおと比べちゃうとうしおの勝ちかなあ」と言ったら、ともだちは「うしおのは麺が変わってるだけでただの焼きそばだったけど、ここのは独自の料理なので萬里のほうが好きだ」と言ってました。ううむ、人それぞれですね。

◎食べログ:萬里
http://r.tabelog.com/nagano/A2006/A200601/20000002/


◎うしおのローメンについては下記の記事をどうぞ。
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=931


 なお、ローメンの誕生は、今ほど冷蔵庫が普及していなかった頃、中華麺の賞味期限が短く、すぐに腐ったりカビたりすることに悩んだのが最初だそうです。麺を蒸してから生乾きにすることで保存性を高めたというわけですね。

 その麺を使い、塩漬けのヒツジ肉などを具にして作ったのがローメン。最初はチャーローメン(炒肉麺)と呼ばれていたのが、略されてローメンになったということです。

伊那地方の焼きそば(ローメン)
▲伊那地方では普通のスーパーでこういう中華麺が売られています。写真のものは服部製麺所の「むし焼きそば」で2玉入って218円でした。ローメンは麺が太めで固く、茶色いのが特徴。茶色いと言えば石巻の焼きそばも蒸しと洗いの工程を繰り返すことで茶色くなるということです。偶然の一致なんでしょうが面白い。石巻焼きそばについてはこちら>http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1327

 ローメンを食べたあとは伊那ICから高速に乗って東京へ。

 あ、そうそう。伊那ICの手前にあった、ザザムシや蜂の子の佃煮を売っていたカネマンというお店は店じまいしちゃったんですね。前に閉店したという話は聞いてたんですが、実際に前を通ったらラーメン屋さんになっていて、本当にやめちゃったんだと実感しました。大正時代から続いた昆虫食の老舗だったのに残念です。

 高速では、まっすぐ帰る予定だったんですが、この時間なら諏訪湖SAで温泉に入れると気付いて、せっかくだから寄ることにしました。わたしたちの旅はほんとに寄り道だらけ。

 入浴施設は足柄SAなんかにもあるんですが、たいていは温泉成分を添加した人工温泉です。天然温泉なのは諏訪湖SAだけだそうです。

 そんなに大きな施設ではなくて、男湯は24人、女湯は12人入るといっぱいになる程度だと入り口に書いてありました。実際入ってみると、浴槽はそんなに大きくないので、足を伸ばして入れるのはせいぜい5人くらい? 男湯にはその浴槽が 2個あるので倍入れる計算だそうです。お客さんはそれほどいないんですが、女湯は脱衣所が狭くて大変でした。

 でもお湯はいい感じでしたよ。無色透明で、匂いもあんまりしませんでした。でも顔を洗うとしっとりして美人の湯と言えるかも。残念ながらかけ流しではなく、循環だそうですけど、サービスエリアでお風呂に入れるんだからそこまで贅沢は言いません。塩素の添加についてはよくわかりません。入ってるかもしれませんが、匂いはまったくしませんでした。

 お風呂から出たのが19時半ごろ。売店を見たりして出発したのが20時くらい。あたりはすっかり真っ暗で、諏訪湖畔の夜景がすばらしかったです。
諏訪湖SAから見る夜景

 今度こそ東京へ向かってゴー。途中、一宮御坂のあたりで山に大文字焼きが見えて「なんじゃありゃ」と思いましたがもちろん下りたりせずにスルー。葛飾区内についたのは日付が変わる直前だったので、諏訪湖からゆっくり走って4時間くらいでした。
 

タグ:五大桜

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