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山形市に行きました

 ちょっと前に下書きして放置してたんですが、ピンボケ写真を添えて公開しときます。

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 突然ですが2月5日、6日に東北へ行ってきました。ともだちがスタッドレスタイヤを買ったので、どこか雪のあるところへ行こうってことになったわけです。新潟あたりでもよかったんですが、新潟で何をしていいのかイマイチ思いつかなかったので、とりあえず蔵王(山形県)に行くことにしました。

 外環の三郷南インターを朝6時ごろ出発して、山形市内についたのはお昼ごろでした。約6時間くらいですね。東北自動車道を走っているうちはほとんど雪がありません。山形自動車道に入ってからも、いちおう山の斜面には雪が積もっているのですが降っているのは雨です。この時期雨だなんて、やっぱり温暖化なのかなあ。

 高速を降りてからお昼を食べようとして、なんとなく山形駅の前まで来てみました。でも、市街地はシャッターのおりた店が多く、なんだか寂れちゃっています(土曜日だから?)。そのくせ町は大きいんです。かなり広い範囲に賑やかだった形跡があるのにどこもかしこも営業してない感じがします。新幹線がつくのでいちおう駅ビルがあるのですが、仙台みたいな賑わいはありません。そのくせ駐車場は東京並に高いんです。かなりテンション下がりました。
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▲2月5日の山形駅周辺。こうやってみると雪はあるんですが降ってるのは雨なんです。

 とにかくお腹がすいたのでどこかでご飯を食べたいのです。しかし真昼の駅前には珍しいものはありません。郊外へ出ようにもどこへ行けばいいかかわかりません。仕方なく高い駐車場に車を置いて、駅ビルでなんの変哲もないうどんを食べました。
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▲なんの変哲もないかっていうと、汁がやけに甘しょっぱくて「これが北国の味なのかっ!」という感じです。東京や関西には絶対にない味だと思います。

 それから蔵王の温泉街まで車で移動です。さすがにスキー場のあるような山には雪が降っていてスタッドレスタイヤを試すという目的は果たせました。雪用タイヤでも滑るときゃ滑るんだねっていう感じでした。

 蔵王の町はさすがに賑やかです。スキー板を担いだ人が大勢歩いてました。スキーブームが去ってスキー場には閑古鳥が鳴いていると聞いたんですが、さすがは有名所の蔵王です。でも、駐車場を見ると山形ナンバーが多いんです。遠くから来る人は減っているのかもしれません。

 駐車場、そう駐車場です。観光地なのであちこちに駐車場があります。1日1000円なので朝からいる人なら安いんですけど、わたしたちは15時くらいに到着して、そこいらを散歩して帰っちゃおうと思っているので、高いなーと思いながらスカイケーブル駅の近くに止めました。

 それから、スカイケーブルにも乗りました。蔵王にはケーブルだのロープウェイだのがいくつかあるみたいです。今回乗ったのは中央高原行きの空中ケーブルで、往復1200円/1人です。上にホテルがあるそうで、そこまでたどり着けたらコーヒーが割引になるクーポンをもらいました。

 ところが上の方はいわゆるホワイトアウトってやつなんです。雪だけじゃなくて霧だか雲だかそういうもので視界がほとんどありません。ケーブルカーの駅員さんは「大丈夫、歩きでも行けますよ」って言うんですが、ゲレンデを歩かなきゃいけなので途中であきらめて駅までもどる羽目に。わたしの横ぎりぎりをすり抜けたボーダーにあやうく下手クソといいそうになりましたが我慢しました。
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▲蔵王のスキー場。このとおりのホワイトアウトです。でもスキーヤーは沢山いました。

 ケーブルカーで下まで降りて温泉街へ行くことにしました。ともだちが「車で来た道を降りるんだとしたらすごい距離」だと言い始めて、じゃあ車を出さなきゃいけないのか、また1000円取られるのかと、どんどんテンションが下がってきました。でも、ここまで来たんだから温泉くらい入らないと。

 蔵王には上湯、下湯、川原湯という公衆浴場があるらしいんです。それは事前に検索したらわかりました。とりあえず上湯っていうのに行ってみようと思って、ネットにあった地図にしたがって車でぐるぐる回ってみたんですが近づける感じがしませんでした。土産物屋さんで道を聞いても「えー、そこはさっき通った場所なんだけど」という感じです。

 ぐるぐる回ってたらパトカーがいたので、上湯はどこですかって聞いたら、すごくわかりやすい地図をくれました。えー、こんな地図があるならケーブルカーの駅とかにも置いといてほしいし、なんかさっきお土産屋さんで聞いた道と違うじゃないか。

 結局、上湯には車では近づけないらしくて、体育館の前に車を置いて歩きなさいって言われました。教えてもらった通り体育館の前に行ったら、管理人小屋があるのに人がおらず、誰に駐車料金を払っていいかわかりません。キモチワルイので体育館の人に聞いたら、平日はどこも無料で土日だけお金をとってるんだそうです。管理人がいないのならもう払わなくていいって言われました。ラッキーなのかもしれないけれど、分かりにくいシステムに振り回されているような気持ちにしかなれませんでした。

 体育館の駐車場から上湯まではわりとすぐでした。これなら最初の駐車場からでも歩けたかもしれません。温泉街の細い坂道のてっぺんにあって、入湯料は200円でした。

 上湯は小さな公衆浴場です。扉をあけるといきなり下駄箱。脱衣所には棚があるだけで鍵はかかりません。浴室は10人も入るといっぱいになりそうなサイズ。建物全体と浴槽は総ヒノキ作りで、たぶん建てたばかりでとてもきれいです。

 浴室には洗い場はなくて、掛かり湯をする程度の狭い平らな場所があります。あとは浴槽。硫黄臭がして、お湯の色は透明。お湯が目に入ると強烈にしみるのでアルカリ泉なのかと思ったのですが、あとでよく説明を読んだら強酸性だそうです。そういえば口の周りがやけに酸っぱいです。酸っぱいものはおしなべて酸性ってことで正解なんでしょうか。浴室に洗い場がないのは、石鹸を使っても酸で中和されて役に立たないからだそうです。温泉に浸したタオルなどを洗わずに服のそばに置いておくと酸で服に穴があくとか……なんかめちゃくちゃ効きそうっていうか脱皮できそう?
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▲蔵王の上湯(公衆浴場)。

 温泉を出てから町を歩きました。少し下ったところに下湯があったのでちょっと覗いてみたら、上湯とだいたいおんなじ感じでこっちの方が空いてました。上湯は混んでいたのでこっちに入ればよかったと後悔しました。

 地酒を売っている店に入り、車を運転しないわたしだけ試飲したり、商店に入ってマルちゃんのカップ麺の蓋がぽっこり膨らんでいるのを発見したりしました。「きっと気圧のせいだよ」と言ったら、ともだちは馬鹿にして信じようとしませんでした。でも東京のマルちゃんは膨れてないんだから、やっぱり気圧のせいだと思います。

 稲花まんじゅう(いがまんじゅう)という看板があちこちにあるので、まだありますかって聞いてみたら「一日もたないまんじゅうなので、夕方になるとどこも売り切れてしまうんですよ」って言われました。食べてみたかったのでちょっと残念です。
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▲蔵王の温泉街は夜になるとロウソクが灯されてきれいでした。ぜんぜんピントあってませんけど。

 そんなこんなで温泉街を離れて再び山形の市街地へ。駅の近くに宿をとって食事に出ることにしました。夜なので居酒屋だったら開いてると思います。

 ところが最初に入った居酒屋がひどいのです。注文するものがはしから品切れじゃありませんか。四品くらい頼んで、あるって言われたのは一品だけ。9時前だったはずです。こんな早い時間になにもかも売り切れてるなんてちょっと考えにくいことですが、別の席で飲んでいた人も、何か頼んだら品切れだと言われてました。

 先にそのことがわかっていたら何も注文せずに出たのです。しかしその店は椅子に座るといきなりお通しを準備しはじめるので立つに立てませんでした。仕方なくお酒を一杯ずつ飲んでお会計をしたら、お通し代が500円もして激怒。あやうく責任者出せって言いそうでした。こんなんじゃ食事にならないので駅前の松屋で牛めしを食べて宿に帰りました。

 今回の旅はどうもテンション落ちぎみで、何をしに来たのかよくわからないんですが、北国の暗い空のせいかなあなんてロマンチックなことを考えて気を紛らわせていたのですが、この居酒屋のせいで完全にどん底です。なんで山形市になんか来ちゃったんだろう、どうせなら最上とかまで行っちゃえばよかったんじゃないのって寝るまでブツブツ言いつづけました。

 翌日は日本海側を新潟方面へ行ってみようか(何時間かかるかわかんないけど!)なんて話をしていたのですが、これ以上はずすと卒倒しそうなので、雪はあきらめて宮城県方面に行こうってことになりました。

 去年の春に見に行った石越の石ノ森章太郎ふるさと記念館と、石巻の萬画館をもう一度見に行って、小牛田の駅前ですっぽ汁を食べて、仙台で牛タンを食べて帰るという、経験済みで安心感のあることばかりチョイスしてあちこちまわりました。



 と、こんなこと書いてるうちに今日は15日。昨夜は東京にも雪が降り、5日の山形市内よりよっぽど路面が危ない感じでした。なんだったんだろう、わたしたちの雪見旅は。

タグ:2011年2月東北旅行

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