三水社
 タッパ−を11倍使いこなす本・改訂版icon

 1989 年 9 月に出た同名の本の改訂版。改訂版は1995 年 12 月初版。
 まったくなんの目的もなく図書館で借りてきた本です。内容に興味があったわけじゃなく「11倍」というところにビビっときました。10倍じゃなく 11倍なんですよ、心をゆさぶられるものがあるでしょう?

 本の内容は、タッパーウェアの歴史を簡単に説明し、便利な利用法をどどーんと紹介したものでした。料理のレシピもいろいろ載ってますが、冷静に見ると 「タッパーで保存してるだけで、作ること自体はタッパーとは関係ないんじゃん?」というようなのも多いです。でも、シソジュースを作ったり、味噌の仕込み もできますよ、なんてこと言われると、普段めったにやらないことが簡単にできるような気がして、タッパーに明るい未来を感じてしまうから不思議。

 いくらなんでもとっくに絶版だろうと思ったら、今でも入手可能だそうです。誰が買うんじゃ、こんな本??

以下は本書より抜き書き

 タッパーウェアは 1945 年、アメリカ人の化学者アール・S・タッパー(1910〜1983)によって考案された密閉式プラスチック容器で、「タッパーウェア」という名前はタッパーウェア社の登録商標である。

●発明の由来(伝説化していて、どれが本当かわからない)
 ・タッパー氏が煙草を保存するために発明
 ・第二次大戦中の食糧難に苦慮する奥さんのために発明した保存容器
 ・トマト好きだった奥さんのために発明

●歴史
 最初は値段も高く、まったく売れなかった。そこで、販売員が製品を持参し、魅力を説明しながら売る訪問販売を始めた。
 その後、ダーインダストリーズ社がタッパーウェア社を買収、訪問販売方式を「ホームパーティー」方式に発展させた。1950 年頃のことである。

 日本に入って来たのは 1963 年(昭和 38 年)、東京オリンピックの前年である。
 発売開始当初は「ホームパーティー」方式で販売していた。
 タッパーが欲しくなったら自分で説明会(ホームパーティー)を主催し、デモンストレーターを呼ぶか、近くで開催されるホームパーティーに出席する。ホー ムパーティーは販売員がお店ごと出張してくる説明会のようなもの。
 ホームパーティーを主催する人(ホスト、ホステス)には売り上げに応じてタッパー製品等のプレゼントがある。

 テレビや雑誌のコマーシャルに高峯秀子を起用し「あなたもタッパーウェアのホームパーティーに出てみませんか?」と宣伝した。
 高峯秀子は滅多にコマーシャルに出ないことから「コマーシャル界の処女」と呼ばれていた。
 


 そういえば昔はタッパーウェアがお店で買えなかったので特別な人が持っているような印象だった気がする。今は 日本タッパー ウェア株式会社 からカタログを取りよせて通販もできるみたいだけど。
 本の巻末には、デストリビューター(販売代理店)の一覧があって、今でも電話すればデモンストレーターを呼んでパーティーを開けるみたいな雰囲気だっ た。友達を呼び集めて説明会を開く方式は面白いけど、隣近所との付き合いが薄くなってる今だと、下手をすると変な商売と間違われて白い目で見られそう。そ もそも、こういう方式は日本人にはどうよって気もするけど、これだけタッパーもどきが世に氾濫してるところを見ると、正しいタッパーウェアもかなりの人気 だったのだろうと思います。製品が良ければ広まるものなんだと、ちょっと感心。

 11倍という半端な数字によろめいて手にしただけなのに、知られざるタッパーの世界を垣間見られて面白かったです。図書館って、ハズレをおそれずになんでも借りられて好き。

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