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日本の食卓に欠かせないワサビだが、根っこを買ってきてすり下ろして使う人は少ない。昔は粉ワサビを水で練って使っていたが、最近ではすでに練ったものをチューブに詰めたのが主流だ。
ところで、左の写真をよく見てほしい。箱に「本ワサビ入り」と書いてある。本があるなら、偽もあるということじゃないのだろうか。 しかも、この表現だと、偽のほうが主成分で、本はちょっぴり入っているというニュアンスだ。
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ピントがぼけて読みにくいかもしれないが右の成分表を見てほしい。原材料名の筆頭にあるのは「西洋わさび」となっている。二番目が「本わさび」だ。
成分表は含有量が多い順に書く決まりになっているから、この製品はいわゆる「ワサビ」ではなく、ホースラディッシュとも呼ばれるセイヨウワサビで作られたものだということになる。 |
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最近では、本ワサビを主原料にしているものもあるが、日本のワサビは栽培に手間がかかりコストが上がってしまうので、いくらか安くすむセイヨウワサビをメインにして作るのが普通だった時代がある。
西洋でも東洋でもワサビならそれでいいと思うかもしれないが、セイヨウワサビは同じアブラナ科とはいえワサビとはまったくの別種で同属ですらない。 セイヨウワサビはローストビーフやステーキに添えて使うと美味しく、最近では本ワサビの代用としてではなく、セイヨウワサビを味わうためのチューブも売られている(参考>S&Bスパイス総合研究所)。
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そしてこれが問題のセイヨウワサビ。英語ではホースラディッシュ(馬のかぶら)と言うらしい。ステーキ専門店に行くと、これをすり下ろしたものを添えて出してくれることがある。 |
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よっぽど買って帰ろうと思ったのだが、こんなに大きいとステーキを何十枚も食べなければ消費できそうもないので今回はこっそり写真だけ撮って帰った。 |
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