リョクトウの仲間について
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和名 | リョクトウ(緑豆) |
別名 | リョクズ(緑豆) アオアズキ(青小豆) ヤエナリ(八重成り?) ブンドウ(文豆)…エンドウのことも文豆という |
学名 | Phaseolus radiatus(放射状の丸木舟) または Vigna radiata とも |
科名 | マメ科 |
沖縄口 | オーマーミー(青豆) マーミナ(豆菜「モヤシ」のこと) |
アイヌ語 | |
中国名 | 緑豆 |
英名 | green gram(緑の豆) mung gram (ムング豆) |
エスペラント | verda fazeolo(緑の豆) |
その他 | ムング(印) |
花 | 夏 |
実 | 秋 |
原産地 | 南アジア |
縄文時代の遺跡からもリョクトウとおぼしきものが出る というから、日本ではそうとう古い時代から食べられていた と考えられる(参考>舞鶴のあゆみ2・原始>縄文時代)。しかし、今日ではリョ クトウを発芽させたものをモヤシとして食べるほか、春雨の 原料にするのがほとんどで、豆そのものを食べることはあまりない。
中国では米と一緒に煮て、かすかに甘く味をつけてお粥 にする。米も緑豆もなかば潰れてスープ状になり、夏などは 冷やして食べると美味しい。お粥というよりはデザート感覚 だ。リョクトウには体の熱を下げ、乾きを癒す作用があると 言われている。
沖縄では緑豆を脚気(かっけ)の薬として食べる。モヤ シとしても食べる。モヤシのことはマーミナ(豆菜)という (参考[広告]>『聞き書沖縄の食事』)。
インドではムングといって、ポタージュ状のスープにし たり、カレーに入れたりする。また、米とムングを柔らかく 茹でて塩とクミン(香辛料)で味をつけたものをケジャリと いい、夏バテで食欲のないときに効く。 また、韓国ではリョクトウの粉を水で溶き、加熱しながら 練り、型に流して固めたものをムッといい、醤油やごま油な どで味付けして食べる(参考[広告]>『マメな豆の話』)。
春雨はリョクトウからとった澱粉(でんぷん)で作る。 澱粉を水にとき、加熱して糊のように練ったものを、小さな 穴が沢山あいた容器に入れ、煮え立った鍋の上で押し出して 茹でる。湯だったものを乾燥したのが粉絲(粉条)で、日本 では緑豆春雨という。この方法で作ったものは糸のように細 い春雨になるが、中国には板状のものや、葛餅風の分厚いも のなどもある。
しかし、日本で製造されているものの中には、サツマイモ やトウモロコシからとった澱粉を使った春雨もある。こちらは、茹でたものを凍結し、解凍することによって水分を抜く (参考>農林水産消費安全技術センター)。緑豆で作ったものより腰がなく煮くずれしやすいとも言われる。
水でふやかしたリョクトウを洗って水加減した米に好きなだけ加え、好みでほんの少量の塩を加えて炊飯器でふつう に炊くと赤飯ならぬ緑飯のできあがり。これが意外と美味しい。