タマリンドの仲間について
珍獣の館TOP>珍獣様の博物誌>珍食目次>この記事のオリジナル
通称 | タマリンド |
和名 | チョウセンモダマ(朝鮮藻玉) |
別名 | ラボウシ(羅望子) |
学名 | Tamarindus indica |
科名 | マメ科 |
沖縄口 | |
アイヌ語 | |
中国名 | 酸豆樹 羅晃子 羅望子 酸豆 酸梅(実) |
英名 | tamarindo |
エスペラント | tamarindo |
その他 | ヒンディー語 イムリー(इमली) |
花 | 暑ければ咲くようだ |
原産地 | 熱帯アフリカ原産 |
タマリンドに関するあれこれ
- インドのナツメヤシ
熱帯アフリカ原産のマメ科植物。豆といっても蔓にはならずエンジュのように高い木になる。実はぷっくりふくらんだサヤになる。成熟するとサヤは固くなり、これを割って、中の果肉を食べる。
- 果肉は酸味のつよいものと、甘いものがある。甘いものは果物としてそのまま食べる。酸っぱいものは調味料としても使われる。また、酸味の強い青汁で金属を磨くとぴかぴかになるという。
- 実には便秘を解消する効果があり、ビタミンやカルシウムも豊富である。
- マルコ・ポーロは『東方見聞録』の中でタマリンドの効果を次のように記録している
「インドグジャラート地方の海賊は、商人を捕らえるとタマリンドと海水を混ぜたものを飲ませる。するとたちまち腹を下すので、海賊達は下したものに宝石類が含まれていないか調べる。商人は賊に襲われると貴重品を飲み込むと信じられているからだ」
- タイでは象が病気のときにタマリンドの実を与える。タマリンドを食べた象は賢くなるとも言われている。
- 果肉の中にはいびつで真っ黒な豆があり、この種も炒ってから粉にして、小麦粉と混ぜてパンにする。殻がはじけるまでよく煮て食べることもある。ピーナッツに似た風味だという。また、食品の増粘剤の原料にもなる。漬物、佃煮、塩辛、たれ、ドレッシングの離水防止、分離防止に使われている。強力な接着剤の原料にもなる。タイの農村では食糧難のときにモヤシにして食べるという。
- タマリンドの葉や実は染料としても使われる。木材は固いのでまな板や農耕具の材料にされる。
- タマリンドと似たものでビロードタマリンドまたはベルベットタマリンド(Dialium cochinchinensis)というものがあるが別種である。
タマリンドにまつわる言葉
- タマリンド
タマリンドというのはアラビア語源(ペルシア語、ヘブライ語とする説も)の英語で、インドのタマール(ナツメヤシ)という意味である。マメ科の植物で、ナツメヤシとはなんの関係もないが、ねっとりした果肉(種衣)を丸めたものがナツメヤシの実に似ていることからその名がついた。
- Tamarindus indica
タマリンドの学名。属名の tamarindus はこの植物を意味する単語で、もとの意味はインドのナツメヤシである。小種名の indica は、これまたインドの、という意味。インドのインドのナツメヤシ(童謡の歌詞みたい)。
タマリンドの主な料理法
- ジュース
- シロップ
- 生食
- 砂糖漬け
- ゼリー、プレザーブ、シロップ、シャーベット
- 果肉を水に浸して溶かし酸味付け(調味料として)ソース、ピクルス、チャツネ、カレー
珍獣様が食したタマリンドたち