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ステラナビゲータを使って二十三夜の月を待つ行事がどんなだったか想像してみる

 ステラナビゲータの使用期間があと一週間もすると切れてしまうのでもうひとネタやってみます(買え>わたし)。

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▲野田市・須賀神社の二十三夜碑

 日本には折々に月を愛でる習慣があります。十五夜は今でもやりますが、かつては二十三夜講という行事があったそうです。二十三夜の月を待って酒盛りなどするらしいですよ。

 十五夜だと旧暦八月と決まっているのですが、二十三夜は何月にやるという決まりがなさそうで、旧二月と旧九月の石碑は見た事があります。写真の碑には「総州葛飾郡庄内領野田下町維時文化十四年星次丁丑春二月吉辰建焉」と刻まれていました。

 文字だけで「二十三夜の月を待つ」と書いても実感がないですが、これをステラナビゲータでシミュレートするとこうなります。

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▲2014年12月16日 0:42
 二十三夜(月齢23)の月というのは、下弦の月のだいたい翌日で、今月だと16日がそれにあたるようなので設定してみました。

 二十三夜の月は深夜に地平線から顔を出します。月の満ち欠けは太陽との位置関係で決まりますから、いつの時代の何月の二十三夜であっても、だいたい日没から5〜6時間たたないと月は昇ってきません。

 昔のこととはいえ、地平線ぎりぎりの月を室内で見るのは難しいんじゃないかと思うので、実際にはもうちょっと遅くまで起きて酒盛りをしてたんじゃないかな、なんて想像します。

ファイル 1848-3.png
▲2014:12月16日 3:00

 夜中の3時ともなれば、かなり昇ってきてますから、これなら縁側から見えたでしょうか。いくらなんでもそろそろ寝ないと、翌日が厳しいですね。いや、もしかすると翌日は寝過ごす予定なのかも。旧二月だと農作業が始まる前かもしれないし、旧九月ならば稲刈りが済んだ頃かなあ。

ファイル 1848-4.png
▲2014:12月16日 6:00
 夜明け直前です。南向きの家ならば、窓からよく見える高さにあります。


 というわけで、二十三夜の月は「深夜に地平線から昇り、夜明けくらいに南の空高くに昇りつめる月」でした。

タグ:空と雲

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  • 2014年12月17日(水)13時04分
  • 自然・園芸

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