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がぼ様(猫)の話

 たまに死亡説など流れる、がぼ様(猫)ですが、幸か不幸か生きてるんですよ。

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▲10月に写した写真。ともだちがナントカいうホラー映画みたいだって言うんですが、見たことないのでイマイチよくわかりません。

 がぼ様は、1999年の1月には、もううちにいました。その時点から数えても14歳。でも、わたしが拾ってきた時点ですでに大人だったので、わたしの見立てだと現在15〜16歳なんじゃないかと思うのです(もっと年をくってる可能性もあり、完全に年齢不詳です)。

 さすがにこの年齢だと昔みたいにピンシャン駆け回ったりはしません。椅子くらいの高さならひょいと飛び乗って降りるくらいの活発さはまだあります。

★ここから先は話が長くてウザイので読み飛ばしていいですよ★

 去年の5月にやや調子が悪くなって、医者に釣れていったら腎臓が悪くなってると言われました。人間もわりとそうですが、猫は特に年をとると腎臓が悪くなりやすいんです。

 先生のすすめで腎臓サポート系の療法食に変えて様子を見たところ、突然元気になって普通にしていたので、1年半くらいはそのまま食餌療法を続けていました。ほんとは定期的に血液検査をしたほうがいいんでしょうが、病院に連れていくのもストレスになるので元気なうちはほっときました。

 今年のいつごろだったか、食欲が落ちたりして(それでもまだ元気でしたけど)、腎臓の調子も気になるので医者に行ったところ、テンションが高いので甲状腺機能亢進症じゃないかと言われ、検査したんですよ。そしたら人間で言うところのバセドウ病みたいな状態だと判明。しかし腎臓関連の数値は悪くなってない、むしろ良いとのこと。

 この病気は代謝がよくなりすぎちゃって食べても食べても痩せ続けたり、心臓の鼓動が速くなったりする病気なんですが、がぼ様の場合、心臓がばかすか働くせいで腎臓に血液がじゃんじゃか送られ、そのせいで良いのではないかってなことでした。

 が、ほっとくと心臓に負担もかかるので、甲状腺の治療もしたほうがいいんじゃないかって話になりました。甲状腺だけ治療するんだったら薬を飲ませれば一発なんですが、この薬ってのが人間が飲んでもけっこうな確率で副作用が出るし(蕁麻疹出たり、毛が抜けたり…実はわたし自身バセドウ持ち)、薬で治療しちゃうと今度は腎臓に負担がかかってヤバイんじゃないかということで、餌で対応することにしました。

 甲状腺用にヒルズからy/dとかいう療法食が出ています。極端にヨードの制限をした餌なんだそうです。ヨードは、人間の食べ物だったら海藻に沢山入っていますが、猫の食べるものだと魚などの魚介類に多く入ってるそうです。

 それらを極端に制限して、なおかつ腎臓にもそれほど悪くない感じに処方してある餌、それがy/dらしいです。美味しいものを極端に制限してある餌なので、ぶっちゃけ不味いらしいです。それでも新しいもの好きのがぼ様は、けっこう喜んで食べてました。

 で、二ヶ月に一度くらい血液検査をして(6000円くらいするお財布に痛い検査である)、甲状腺にはすごく効いてるし、腎臓もそれほど悪くなさそうだってな感じだったんです。

★読み飛ばしてたみなさんは、この辺からまたどうぞ★

 いろいろあったけどそれなりに元気ですって状態で先月まで暮らしていました。

 ところが11月に入って、急に寒くなったりしたらパタッと食欲が落ちて、だんだんしょぼくれた感じになってきました。あと便秘がひどくて5日に1度くらいしか出ない。ちょっとヤバイ?と思ってるうちに、下の写真のような状態に。
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 写真なのでわかりづらいとは思うんですが、首が下向いちゃって上がらないんですよ。呼んでも反応しなくて、足腰も弱って歩くとよろけるんです。

 これはやばい、とうとう年貢の納め時なんじゃないかって感じです。

 さすがのわたしも腹をくくりまして、もう無理な食餌制限とかいらん、検査もやめ。今まで我慢させてたチーズや鶏肉などを買ってきて、思う存分食べなさいって与えてみたらですね、


 目 の 色 を 変 え て 食 べ て る !!!


 いやもう、なんていうか、死にそうな猫の食いっぷりじゃないんですよ。見てるわたしがどうしていいのかよくわからず混乱するほど食べてるわけです。

 でも、よろけてるし、頭が上がんないし、やっぱ医者にみせようってことになり、連れていきました。

 この日は院内でできる検査しかしなかったので甲状腺がどうなってるかわからないんですけど、腎臓関係の数値が悪くなってて、かなり脱水症状がすすんでいるので生理食塩水の点滴をしたほうがいいってことになりました。

 で、下の絵のような状態になります。
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 獣医さんにやり方を教えてもらって自宅でやりはじめました。

 なんかものすごーく大胆な作業なんです。取り押さえて、消毒して、皮をツマミあげて、針刺して、生理食塩水が入った袋を片手で握りつぶして注入。点、点と落とすとかじゃないです。激しくちゅーにゅーです。液の入ったところはラクダのこぶみたいになるんですけど、数時間で吸収されてもとにもどります。

 1回に100mlくらい注入して、10日はやりなさいって、2000円もするリンゲル液の袋を2袋も持たされた(つまり買わされた)んですけど、結局3日やったら4日目からは暴れはじめて針なんか刺せる状態じゃないし >_<

 いつしか首も普通に上がるようになり、足腰がシャンとして、元通り椅子に飛び乗ったりして我が物顔です。
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 餌も腎臓サポート系のものに戻したら、その分甲状腺が働き始めたらしく、テンション急上昇で、朝も早くからご飯ご飯ってうるさいし、わたしゃここんとこずっと5時前にたたき起こされてこっちが死にそうですわ。

 まったく、猫に九生ありという西洋の諺は本当かもしれないです。本当に恐ろしい、なんて恐ろしい生きものなんだろう…げっそり。

そんな恐ろしいがぼ様(猫)のゲームはこちら

 脱出ゲームが流行り始めたころに自作したフラッシュゲームです。ちなみにわたし、プログラムとかぜんぜん趣味じゃないので if文しか覚えられず、ソース見ると馬鹿かお前はみたいな感じのゲームですから出来の粗さはあきらめてください。

 それと、ゲームの中に通販サイトへの広告などが含まれているかもしれません。そういうのが嫌だっていう人はやらないほうがいいです。ひょっとしたら広告がリンク切れになっているかもしれませんが、広告は踏まなくてもゲーム自体は解けるはずなのでなおしてません。

 あと、ここが一番重要なんですが、フラッシュの昔のバージョンにあわせて作っているので、ひょっとすると最近のフラッシュプレイヤーで遊ぶとうまく動いてない可能性があります。どーしても解けなかったらごめんなさい。実はわたしも自分で作った謎を忘れてて、通せんぼ2とか久しぶりにやってみたら、謎が解けないのか不具合なのか良くわからない状態です。ごめんなさい。

◎通せんぼ
http://www.chinjuh.mydns.jp/flash/escape01.htm
◎通せんぼ2
http://www.chinjuh.mydns.jp/flash/escape02.htm
◎通せんぼ3
http://www.chinjuh.mydns.jp/flash/tosenbo3.htm
◎通せんぼ4
http://www.chinjuh.mydns.jp/flash/tosenbo4.htm

◎TA-NA-BA-TA
http://www.chinjuh.mydns.jp/flash/tanabata.htm


追記:検査や、リンゲル液や、療法食の値段など

 twitterでリンゲル液の値段にびっくりと返信をいただいたので、治療費のことなど少し書いてみます。

 まず、リンゲル液ですが、1袋 500ml で 2000円でした。1回に 100mlほど使うので、おおよそ 5日分、1日 400円。リンゲル液は精力塩水なので、薬でもなんでもありません。脱水症状がおさまって、自力で飲み食いできるようになればやめられる可能性が高いです。そう思うと、1日400円はそれほど高くはありません。

 点滴するには(というか、あの状態だと輸液というべき?)管と針も必要ですが、これは別売で、管が 1000円、針は 30円ってお医者さんは言ってたけど請求書を見ると 1本 20円でした。

管は一度買ったら長く交換する必要はなくて、針は 5〜6回大丈夫とのこと。針は消毒すれな何度も使えるでしょうが、針先がなまくらになるので刺す時に痛みが強くなりそうな気がします。

 結局がぼ様は4日くらいは頑張って輸液したのですが、5日目には動き回って針も刺せなくなりました。元気はありそうなので、もういいってことにしてやめました。

 リンゲル液は常温で保存できて、使いかけのものも針さえ消毒しておけばかなり長いこと腐らないそうです。残しておいて、次にやばそうな時に使おうと思います。


 リンゲル液も高いですが、うんざりするのは血液検査の料金です。血液検査も、血糖値だのコレステロールだのといった基本の検査はだいたい病院でできるので、そんなに高くないと思います。どういうセットで検査するかにもよるし、病院ごとに値段がちがうかもしれませんが、一回につき2000〜3000円くらいで、その他の処置費なんかをいれても5000円くらいで済むことが多いです(済まないこともありますが)。

 でも、甲状腺の血液検査は人間の病院でもそうなんですが外注に出さなきゃいけないことが多くて、こっちはすごく高いんです。何項目検査するかにもよるんですけど、検査だけで1回6000円くらいかかるようです。

 人間用の同じ検査も高いですから、保険が効かないことを考えれば納得のいく金額ですが、高いもんは高いです。しかも、治療がリズムに乗るまで1〜2ヶ月に一度くらい検査するのが望ましいので涙目です。

 この手の検査は、やったらいろんなことがわかるので、やるにこしたことはないですが、お金払えないのも困ります。検査したいと言われたら、いくらかかるか率直に聞いてよいと思います。先生自身がわからないなら事務のお姉さんに聞いてくれって頼めばだいたい教えてくれそうな気がします。



 あと、餌ですが、腎臓や甲状腺用の療法食は特殊なので、普通のペットショップでは買えないことが多いです。

1. 獣医さん経由でメーカーに注文をかける
2. ペットのコジマのように獣医部門がある大きなチェーン店の店頭で買う(もしくは注文して入れてもらう)
3. ネットでコジマのようなチェーン店から買う。

という感じになります。ネットだと送料がかかるのですが、近所に取り扱い店がなかったり、獣医さんが遠い場合だとネットのほうが便利で安いです。

 また、ものにもよるんですが、甲状腺用の缶詰めフード(ヒルズのy/d)は、コジマの実店舗からだと 24個入りの箱で買わないと注文できないと言われました。しかし、大量に買って、途中で飽きて食べなくなってしまったり、病状が変わって必要なくなったりすると、これまた涙目です。獣医さん経由で注文すると、1缶から買えることが多いですし、ネットショップでもばら売りしている店がけっこうあります。

 療法食は、だいたいドライフードとウェットフード(缶詰めかパウチ)があって、1日分いくらくらいかっていうと、極めておおざっぱに計算して、缶詰めだけで暮らすのならば 1日300円くらい、ドライフードだけで暮らすのならば、1日100円くらいが目安かなと思います。

 ちなみに、ここ 2年くらいでわたしが療法食を買うのに使ったネットショップへのリンク(全部楽天市場)をはっておきます。一番使ってたのはドッグワールドでした。

ドッグワールド/クラフトジャパン
総合病院ペットセンター名越
國枝ペットヘルスクリニック
爽快ドラッグ

 ネットショップに慣れていない方は、まず送料を調べる癖をつけてください。楽天の場合だと、画面上部のどこかに「決済」とか「お支払い」とか「お買い物ガイド」などのリンクがあり、その中に送料の説明があります。

 商品の値段そのものが安くても、送料込みで計算すると割高になることもありますから、必ず送料も合算した金額で比較してくださいね。普段高いところでも、送料無料キャンペーン中だと安い場合もあります。

 爽快ドラッグなどはペットショップではありませんから、人間用の日常品とセットで注文すると送料が無料になる可能性もあります。

 それと、ショップによっては発送に時間がかかることもありますから、必ず余裕をもって注文するのもコツです。

2015年2月追記

 2月の初めにがぼ様(猫)がとうとうお空に旅立ってしまいました。死ぬ三日前まで年相応に元気でしたが、あの極悪非道な猫でも年齢には勝てなかったようです。

 経過を説明すると

・2012年の5月ごろ、軽く調子が悪そうだったので病院に連れて行ったら腎機能が落ちてると言われた。老猫にはよくある症状だけど、一度悪くなると良くならないとも言われた。ちなみにこの時がぼ様は推定年齢14歳くらい。餌をヒルズのk/dなど、腎臓サポート系のものに変更する。医者が言うにはこの時点ですでに「なんで元気なのこの猫…?」と思うくらい腎機能が落ちてたのですが、この時はあっさり元通りの極悪な猫にもどりました。生命力は数値では計れません。
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1374

・2013年12月(この記事)、突然具合が悪くなり頭も上がらなくなる(この記事本文を参照のこと)。医者に連れていくと、甲状腺機能が亢進していると言われる。これも老猫によくあることだと近年わかってきてる。腎機能の数値はかえって良くなっていた。医者のすすめで餌をヒルズのy/d(バセドウ用)に変え、自宅でリンゲル輸液をして水分補給を補給したところ、これまたあっさり凶悪な猫に戻る。猫の魂は9個あるは本当。ちなみにバセドウの餌は最初喜んで食べていたものの、すぐに飽きて嫌だって言い始めてすごく困った。

・2014年、いつだったかな。2月とか3月とか? 検査結果見ればわかるんだけど、こだわっても戻ってこないので面倒くさいので引っ張り出したくない。検査に連れていったら、また腎機能が落ちてきてるので、餌をもとにもどしましょうと言われた。バセドウは心臓がバクバク動いて、そのせいで疲れやすいなどの症状が出るけど、血の巡りがよくなっておしっこもジャージャー出るから腎臓にとっては悪くないらしい。で、そのバセドウを餌でおさえようとしてるので腎臓にまたもや負担がかかっているかもしれないと。このへんでわたしもだんだん分かってきたというか(自分もバセドウなので…)、バセドウは気にしちゃだめだ、むしろ腎臓。水分をうんととらせる、数値より見た目の健康状態、などと達観する。記事には書いてないかもしれないし、書いたかもしれないけど探すのめんどくさいのでごめん。

・2014年12月、急に涎をたらすようになる。ついに脳がやられたんじゃないかと一瞬おどろくが、どうも歯肉炎か何かで口の中がやられているっぽい感じだった。しかし元気なので、医者にみせるとしたら鎮静剤でも打つ必要があり、この年齢でそれをやっても弱らせるだけだと判断して医者には連れていかなかった。食欲はあるし、椅子にも颯爽と飛び乗るなど元気はあった。煮干しを入れてあったガラス瓶をチャイチャイ落として盗み食うなど、あいかわらず極悪非道っぷりが半端ない。

・2015年2月初め、よろけるようになる。しかし食欲は旺盛、水も良く飲んでいた。この頃雪が降るなど寒い日も続いたので、暖かくして様子を見る。皮膚をつまんでみるとやや脱水しているようなのでリンゲル液を輸液してみる。

・同2月6日、立ち上がるのがやっとの状態になる。歩いて便所に行くのが難しくなり、途中でしいこを漏らしてしまうことがあった。しかしなぜか食欲は旺盛で餌を与えると立ち上がってむしゃむしゃ食べた。輸液は続けているが、吸収が遅くなってきた。

・同2月7日朝、向かって右側の顔が腫れぼったくなっている。あいかわらず涎がひどい。立ち上がるのは難しくなっていた。そろそろかもしれない。好物の饅頭を見せたらよろこんでなめていた。食い意地だけは不滅である。家でのんびりさせたほうがいいような気もするが、なぜか食欲がちゃんとあるので、口の中だけでもどうにかならないかと思い、医者に連れていき、抗生物質を打ってもらう。口の中も見てもらう。顔のはれぼったいところは腫瘍かもしれないが、急に大きくなったのなら膿かもしれないと言われる。膿ならほっぺたに針を刺すと抜けるかもしれないというのでやってもらったが、残念ながら抜けなかった。連れ帰って様子を見るが、餌を見せると立ち上がろうとするものの立ち上がれない。やわらかい餌を針のない注射器で口に入れて食べさせる。便所にも立てなくなる。ペットシーツの上に寝かせて対応する。夜中に口の中からびっくりするような量の膿がぼこぼこ出てきた。

・同2月8日朝、明るくなって人間も朝ご飯を食べようかと言うところで急に悪くなり、そのまま絶命。噛むわひっかくわ物は壊すはそこいらじゅうにシイコで臭いをつけまくるわで、筆舌に尽くしがたいほど極悪非道な猫だったけれど、最後だけはあまり長引かずにさっさと行ってしまった。お前そこは介護生活1年半とかで苦しめるとこだろってツッコミを入れてみるも虚しいだけ。いろいろ都合があり、その日のうちに火葬場を手配して夕方焼いてもらった。推定年齢18歳くらい。大往生だったと思います。
http://www.chinjuh.mydns.jp/wp/20150208p818

 そんなこんなです。猫の病気関連で検索でたどりつく人がいるかもしれないですが、うちにはあんまり対したい情報はありません。

 ひとつ言えることは、生命力は数値では計れないってことです。2012年の段階で、医者は「もう長くない」と言ってたんですが、それから3年近くちゃんと「元気」でしたからね。

 これで肩の荷がおりたので、これまでできなかった長期旅行でもしようと思います。そしてそのうちまた、手に負えない凶悪猫か犬を背負い込むんだろうな、わたし…(げっそり)。

タグ:がぼ

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  • 2013年12月01日(日)07時49分
  • 日記

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