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風に乗ってやってきたケセランパサラン?!

 今日は暑かったー。そんでもってすごい風だった。
 窓を全開にしたら、何かが床を転がっていきました。慌てて捕まえたのがコレ。

ファイル 740-1.jpg

 残念ながら本物のケサランパサランではなく、アメリカオニアザミの綿毛なんですけどね。

 世の中でケセランパサランと呼ばれているものは何系統かあるんですが、そこいらのブログの人たちがケセパサだと言い張ってるのは、たいてい植物の綿毛ですな。今ちょっと検索をかけたら、アメリカオニアザミの他にガガイモの綿毛とか、トウワタの綿毛とか、一目で正体がわかってしまうものばかりでつまんないです(笑)

 松戸市在住のある女性作家がケセランパサランの本を書いているのですが、その人の観察によると、本物のケセランパサランは白粉を吸収して育つし、分裂して増えるっていうんですよね。

 ためしにアメリカオニアザミの綿毛をシッカロールの容器に入れて二年くらい放置してみたのですが、これといって変化はありませんでした。つまり、本物のケセランパサランは植物の綿毛なんかではないのです(たぶん)。

タグ:野草

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  • 2009年07月13日(月)23時38分
  • 自然・園芸

コメント一覧

ぱる子 URL 2009年07月14日(火)22時02分 編集・削除

あのー。「本物の」ケセランパサランって何なのか、
聞いてもいいでしょうか。そういえば亡くなった祖母が
おしろいの容器に入れて大事そうに保管(飼育?)して
いた記憶があるんだけど、あれはどうなったのかな。

珍獣ららむ〜 2009年07月15日(水)17時06分 編集・削除

それがわかったら不思議でもなんでもないんです。
そもそもケセランパサランと呼ばれてるものが複数あります。


1. 植物の種についてる綿毛に極めてよく似ていて、白粉を与えておくと育つといわれている。これはまったくの正体不明。
2. 動物の毛の塊みたいなもの。本当に毛のかたまりかもしれないけど、岩石に極めて似たものがある(名前は忘れた)。これも白粉(おしろい)の箱に入れて保存されてるようですが、育つかどうかはわからない。
3. ベゾワール(ウシなどの内蔵に出来る結石)

 3は、丸くて黒い玉です。外国では薬にするものなので、意味もわからず有り難いものとされただけでしょう。詳細は調べないと思い出せないけど、どこぞの神社だかお寺だかで、雨乞いの儀式で使うと聞きました。薬師如来の真言(オンコロコロセンダリマトウギソワカってやつ)を唱えるっていうので、昔は病気快癒の呪いだったんじゃないかと妄想します。

 2は、そっくり同じものを、たまに博物館で見るんですが、見たその時は「あ、ケセランパサランの毛玉タイプ」と思うんですが、どういう性質のものかメモしそびれて今日に至る。たぶん鉱物です。結晶が針のようになってて、あたかも動物の毛玉が旋毛になってるような塊です。

 松戸の女流作家が飼育していたのは1のタイプのもので、ネットで「ケセパサみつけた!」なんて言ってるやつも、全部1を想定してると思われます。白粉をあたえると吸収するのが見えるし、育ったり、分裂してミニケセランパサランができると、「ケセランパサラン日記」という本を書いた作家の人は言ってます。

 1のタイプのものは、本当に正体不明です。植物の綿毛だったら白粉なんかで育たないと思うんです。

ぱる子 URL 2009年07月16日(木)22時50分 編集・削除

失礼しました&詳しいご教示ありがとうございます。
「本物のケセランパサラン」はこういう特徴がある!
みたいな鑑別法があるのかと勘違いしたんです。UFOと
同じく、「既知の××という植物(鉱物・動物)である」
とわかった時点でケセランパサランではない、ということ
なんですね。

>岩石に極めて似たものがある
http://item.rakuten.co.jp/undigital/c/0000000266/
「オーケン石」でしょうか?
>ベゾワール(ウシなどの内蔵に出来る結石)
胆のうにできる「ゴオウ(牛黄)」は文字通り黄色ですが、
bezoarでイメージ検索するといろんなタイプが出てきますね。
というか、bezoar自体「あらゆる毒に対する解毒剤」だとか
いろんな伝説があって、正体が「何」とは特定されていない
みたい<英語wiki 奥が深いです…

珍獣ららむ〜 2009年07月17日(金)09時13分 編集・削除

>「既知の××という植物(鉱物・動物)である」
>とわかった時点でケセランパサランではない

 そうですそうです。「さっぱりわからん」ものがケセランパサランなんです。

 改めて「ケサランパサラン日記」を見直すと、著者(西君江さん)もよくわかってないフシがあって、著書の最初のページに載ってる「ケサランパサラン一号」はアメリカオニアザミっぽいです(中心部の形状が少し違うので、別の何かかもしれないけれど、たぶん既知の植物)。

 でも、ビワの枝から採集したという二号、三号……と名付けられたものの写真を見ると、タネを飛ばすための綿毛ではなさそうです。茸や黴の菌糸みたいなものに見えます。これは、育つらしいです。

 お母様が飼育なさっていたのは綿毛タイプのものなんでしょうか。正体が気になりますね!


 オーケン石、そうそう、たぶん博物館にあるのはそれですね。ありがとうございます。

 でも、改めて西さんの本にある複数の写真を見ると、オーケン石とも少し違う感じです。オーケン石で検索してみつかるものより毛足が長くて、やや旋毛を巻いた感じです。あたかも動物の毛のようです。斑のあるものもあります。


 ベゾワール(馬ん玉と呼ばれている)は、黒いかと思っていたけど、本に掲載されてるのは白黒写真でした。実物を見たら黄色や茶色かもしれないですね。

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