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千住の地口行燈(最終回)

 北千住の地口行燈、掲げている場所が少なくなってきたので今年はこれで最終回です。残ってるのは難解で検索してもよくわからなかったのばかり。頭を悩ませてみてください。


ファイル 498-1.jpg
左:ゑん日でかつたかやじ|右:おはぎのはしは長けれど
元句:???|元句:???

 左は語尾の小さい「ゃ」が消えてますが「縁日で買った蚊帳じゃ」ですかね。でも元句はさっぱりわからない。

 右は「おはぎの箸は長けれど」で、長い箸でおはぎをつまんでるから読み方は合ってると思うんだけど、これまた元句がさっぱりわからない。


ファイル 498-2.jpg
左:達磨灘のミづ|右:?木ほるなもねへものだ
元句:播磨灘の渦|元句:???

 左は写真のアングルが悪いので読みにくいけど、たぶん「達磨灘の水」だと思います。播磨灘(鳴門海峡)の渦潮のことを言ってるっぽいです。

 右は、漢字の崩れたのが読めないけど「植木ほるなもねへものだ」ですかね。植木を掘るなって言われたってさぁ、って感じでしょうか。でも元句がわからない。


ファイル 498-3.jpg
左:?見は坊主がいい|右:なんたらぶちぢやゑゑ?
元句:上見りゃ方図がない|元句:???

 左は、これも漢字のくずれたのがよくわからないけど、元句がたぶん「上見りゃ方図(ほうず、際限)がない」なので「梅見は坊主がいい」でしょう。

 右がさっぱりです。読み方が合ってるのかすらわからない。斑犬が歩いてるから、ぶちについて書かれていることは間違いなさそうだけど。

オマケ

ファイル 498-4.jpg
子どもはハゼの子、大人はきの子

ファイル 498-5.jpg
くまのみみを見物

タグ:地口行燈 地元(葛飾周辺)

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  • 2008年11月12日(水)11時01分
  • 未分類

コメント一覧

Sari 2008年11月13日(木)04時45分 編集・削除

「植木掘るなもねえものだ」かしら、元句は分からないけど。

「なんたら(?)節じゃえ々」かな~。端唄・小唄のたぐいかも。

Sari 2008年11月13日(木)04時57分 編集・削除

おはぎ・・・のほうは「けれど」が元句のままだとしたら
都都逸かも知れませんね。

珍獣ららむ〜 2008年11月13日(木)07時11分 編集・削除

都々逸と端唄かー。
こうなると元句を探すのはほんと大変!

ひろこ 2008年11月13日(木)10時02分 編集・削除

植木は字面を見てると「ほれたはれたもないもんだ」
と言うのが浮かんだんだが他は見当も付かない。

珍獣ららむ〜 2008年11月13日(木)15時01分 編集・削除

 足立区が作った郷土資料に「地口行灯の世界」というのがあったので、図書館で見てきたよ。よっぽど借りようかとも思ったけど、これを読んでしまうと来年あたらしいのを見た時に「もう知ってる」ってなってしまってつまらないのでやめといた。

 必要なところだけ拾い読みした結果新事実が!!


ttp://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=450
お傘をかついで千鳥足←お笹をかたげて千鳥足(十日戎の端唄)


ttp://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=454
鯛はいいもの使いもの←旅は憂いもの辛いもの


ttp://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=471
大黒はあったかい←大福はあったかい
↓こちらの解説によると食べ物の大福ではないとのこと。出典が明確ではないので疑問は残るそうですが。
http://hyszem.exblog.jp/4533412/


ttp://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=498
縁日で買った蚊帳じゃ←千日で刈った萱じゃ
(千日で刈った萱を一日でダメにするというたとえ)

おはぎのはしは長けれど←矢矧の橋は長けれど(端唄)

× 達磨灘の水
○ 達磨瀧の水←鳴るは瀧の水(能楽『安宅』の弁慶のセリフなど)

なんたらぶちじゃええ←なんたら愚痴じゃえ(出典不明)

×植木ほるなもねえものだ
○枯っ木ほるなもねえものだ←???


「植木」は郷土資料の解説をしてる人も元句がわからなかったみたいなので植木の可能性も捨てられないですが。

u -e- ki ho-ru-na mo うえきほるなも
ka-re-ki ho-ru-na mo かれきほるなも
ho-re-ta ha-re-ta mo ほれたはれたも

 「ほれたはれたも」は若干くずれすぎてる気がするけど、けっこう近いかも?!

Sari 2008年11月13日(木)19時37分 編集・削除

大福・・・こじつけだけど、こんなのがあるから
http://blogs.yahoo.co.jp/hiropi1600/53990130.html
大福帳に、ご宝印が押してあるかな?」という意味で
大福はあったかい? なんちゃって。でもこれ京都のお寺ですよね。
江戸でもご宝印って押してもらっていたのかしら。

あったかい、って温かいの意味もあるのかな・・・

珍獣ららむ〜 2008年11月13日(木)20時16分 編集・削除

じゃあ「大福ありがたい」でどうだろう。
大福餅をもらってありがたい、かもしれないし
大福(大きな幸運を授かって)有り難い、かもしれない。

これまでの説
・大福(餅が)あったかい?
・大福(餅が)温かい
・大福(帳にご宝印が)あったかい?
・大福(幸運な人の懐は)あったかい(豊かだ)
・内国博覧会

 でも、大黒と大福では方向が同じなので、ひねりに欠けますね。するとやっぱり、内国博覧会なんだろうか?

Sari 2008年11月13日(木)20時36分 編集・削除

○木ほるなもねへもんだ
枯れ木だとすると「花咲か爺」を連鎖しますが・・・
だとすると元句なしでそのまんまですね(汗

珍獣ららむ〜 2008年11月13日(木)21時02分 編集・削除

「○木ほるなも」は、○の部分が

木ホ
 つ

となっているところがポイントで、
ホは古の崩し字の縦棒が長すぎるやつだとすれば、
「枯っ」ですよね。
発音は「かれっき」にならなきゃいけない。
わざと詰まる音が入っているので
元句もそうなってるような気がします。

でも植木だったら話は別なんですよね。

珍獣ららむ〜 2008年11月14日(金)00時59分 編集・削除

「なんたらぶちぢゃゑ々(なんたら愚痴じゃえ)」は
長唄ですね。
なんだらくちだへ 牡丹ももたねど 越後の獅子は
http://homepage3.nifty.com/nagauta/nagauta1.htm
語尾が「ゑ々」になっているのは
Sariさんのにらみ通りで長唄の口まねなんでしょうね。

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