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「とんだりはねたり」という江戸の玩具のこと

 昨日は都民の日であちこちの施設が無料開放されてました。買い物に出るついでに両国まで足を伸ばして江戸東京博物館を早歩きで見てまわりました。

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 都民の日とはいっても、普通の企業は休みじゃないし、朝から雨まじりだったせいもあって思ったより人はいませんでした。館内は日本人より外人さんが多いくらいの勢いです。

 それはともかく、博物館に江戸の玩具として「とんだりはねたり」という小さな人形が展示されてました。写真は許可されていないエリアだったので記憶を頼りに絵を書いてみると、こんな感じです。
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 竹筒を切って作ったアーチ状の土台に、小指ほどの土人形を立ててあります。その人形は紙で作ったかぶり物をしています。かぶり物には動物の顔が書いてあったりします。竹の土台からは楊枝のような棒の端が見えています。

 展示品の説明によると、この楊枝のような棒と糸によってバネになっており、人形がはねるとかぶり物がはずれて、下から素顔が出てくるのが面白いらしいんです。

 江戸の、というのは江戸時代のという意味でもありますが、江戸地方の、という意味でもあります。つまり東京の郷土玩具ってことになるわけですが、不勉強で見たことがありませんでした。

 棒と糸で作るバネというのがどういう構造なのか気になって、帰りに図書館によって郷土玩具の本を見たんですが、これまた跳ねてかぶりものが取れるっていう説明しか書かれておらず、バネの構造までわからないんです。おそらく実物を見たら疑問にも感じないような簡単な構造なんでしょうね。

 それで自分なりに考えて、ペットボトルの蓋で模型を作ってみました。
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 こんな具合に、蓋の内側にタコ糸をわたして、楊枝をひっかけてぐるぐる巻きます。楊枝の長さは、片側だけボトルの蓋にひっかかる長さにして、もう片側は短くします。限界まで巻くと、糸のねじりがもとに戻ろうとする力が発生して、上の写真のように楊枝が蓋のふちにあたって止まってる状態になります。

ファイル 1676-4.jpg
 さらにもう半巻きして、この写真のような状態にして(Aの状態と呼びます)、指をはなすと、棒がクルンと半回転して反対側のふちにカツンと当たります。

 これを、蓋をひっくりかえしてやるとどうなるか。

 Aの状態にしたまま蓋を平らな場所に伏せて、指を放したとたん、見事に蓋がピョコンと跳ねました。

 ところがですね、ペットボトルの蓋では安定が悪いのか、跳ねたあとに必ずころんでしまいます。とんだりはねたり人形が面白いのは、跳ねることそのものじゃなくて、跳ねたらかぶり物がとれて変身することでしょうから、転んじゃうのは何かおかしいですね。

 実物はころばないように調整してあるのか、はたまたころんじゃって正解なのか、実物で遊んだことがあるよって方はいらっしゃいませんか?

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  • 2013年10月02日(水)09時30分
  • 日記

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