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豆腐百珍:横雲とうふ

三十 横雲とうふ 壱挺をひらに四ツほどにきりて青海苔の細末を厚くふりまた其上へ同しとうふを合せておし豆腐にするなり ○前編[十五]おしとうふの下(ところ)見あはすべし

 横雲とうふは豆腐百珍後編に見える料理です。豆腐・青海苔・豆腐・青海苔……と段々にして切り口を横に長くたなびく雲に見立てたものです。

 前編に「おしとうふ」というのは下記のようなものです。

十五 おし豆腐 布に包み板を斜(ななめ)にして並べのせつぶれぬほどの圧石(おもし)をかけよく水気をしぼり生醤油酒しほ等分にて煮染(にしめ)小口にす

 ようするに豆腐の水切り法を説明しているのですね。豆腐を布巾で包み上に皿をのせて重石にするやり方は今もまったく同じように料理の本に載っています。

 豆腐百珍の前後編には、おしとうふのようにしなさい、という指示があちこちにあるのですが、おそらく重石をして水を切るところまでを参考にしなさいと言ってるんじゃないかと思います。

 たとえば今回の横雲豆腐なんて、層にした状態で煮染めたら、お湯の中でバラけてだめっぽいです。

ファイル 1132-1.jpg
 というわけで、豆腐・青海苔・豆腐・青海苔……の段々を作って重石をして水を切ったのがこれです。

 うー、あんまり美しくありませんね。青海苔は市販の青海苔粉をそのまま使いましたが、すり鉢かなにかでさらに細かく挽いたほうがよかったのかも?

タグ:豆腐百珍

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